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Internet Infrastructure Review(IIR)Vol.24
2014年8月22日発行
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目次

2.5 まとめ

これまで見てきたように、この1年間のブロードバンドトラフィックは、全体のトレンドには大きな変化はなかったと言えます。全体として、ダウンロード量は27%、アップロード量も13%増加して、着実にトラフィック量が増えてきています。

また、トラフィックのほとんどを占めるようになったWebトラフィックにおいて、今回はHTTPSの利用が増えてきていることが確認できました。現状ではGoogle一社が突出しているようですが、プライバシー保護の意識の高まりを受けて、他社もHTTPSを常時利用するようになってきており、今後もHTTPSの割合が増えて行くと予想します。

さて、いよいよ2014年7月からNTT東日本でも1Gbpsのブロードバンドサービスが始まりました。これまでは、NTT西日本が2010年から1Gbpsサービスを提供しています。いまのところ、西日本の1Gbpsサービスの利用者のトラフィックは、他の利用者と比べて大きくは違わないようで、まだギガの帯域を必要としている利用者は多くはないのかも知れません。しかし、2001年に100Mbpsのファイバー接続サービスが始まった時にも同じように言われていました。ブロードバンドサービスは、ファイバー接続サービスの開始から13年経って大きな転換点を迎えていると考えられます。

プロトコルについても、現在HTTP/2が策定中で、15年ぶりに大きな改訂が予定されています。HTTP/2ではパフォーマンスの改善やネットワーク資源の有効利用など性能向上が図られています。このようなインフラとプロトコルの世代交代が進むことによって、次の世代のアプリケーションやサービスが出てくるための環境が整ってきているのです。その意味でも、今後の1Gbpsサービスの普及状況と、それに伴うトラフィック増加及びコンテンツの変化が注目されます。IIJは今後も継続的なトラフィックの観測を行い定期的にレポートをお届けしていく予定です。

長 健二朗

執筆者プロフィール

長 健二朗(ちょう けんじろう)

株式会社IIJ イノベーションインスティテュート 技術研究所所長。

2.ブロードバンドトラフィックレポート

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