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IT Topics 2024 SASEの活用~エンタープライズ企業がITに求めること

IIJ.news Vol.179 December 2023

新たなネットワークセキュリティの考え方「SASE」が提唱されて5年が経過した。
日々刻々と変化するIT環境に対応すべく、多くのエンタープライズ企業がセキュリティ要件を再検討する時期に差しかかっている。

執筆者プロフィール

IIJ 第一事業部長

松川 秀明

変化するセキュリティ

近年、企業のITインフラは急速に変化しています。データはクラウドに移り、リモートワークの増加やモバイルデバイスの普及にともない、従来のファイアウォールを境界としたネットワークトポロジーは、セキュリティとパフォーマンスの両立を求めてクラウド型アーキテクチャへと変わりつつあります。

このようななか、エンタープライズ企業のお客さまからIIJにお寄せいただく課題もネットワークの改善に始まり、デバイスや認証、ひいてはIT環境全体におよぶセキュリティ強化に関するものが、このところ非常に増えています。

5つの課題

エンタープライズ企業が抱えるおもなITインフラの課題を列記しますと――

  1. (1)インターネット(クラウド)向けトラフィックが急増したことにより、ネットワークのキャパシティが“ボトルネック”となって、アクセスが遅延する。
  2. (2)アクセス元となる働く環境やデバイスが多様化したことにより、考慮すべき通信経路や外部脅威が増えている。
  3. (3)アクセス先となる業務SaaSの利用数が増加したことにより、認証強化の重要度が増すとともに、スケーラビリティ・堅牢性・個人情報保護など、新たな課題が発生している。
  4. (4)サプライチェーンを対象とした脅威が増加したことにより、海外拠点を含むネットワーク全体でのセキュリティレベル向上と平準化が求められている。
  5. (5)サイバー攻撃が巧妙化し、被害も増えたことから、デバイス・ネットワーク・認証などさまざまなログを用いた定常的な状況分析と、インシデント発生時の早期対処の重要性が増している。

SASEの活用

こうした課題に対する解決策の1つに、米ガートナー社が2019年に提唱した新しいネットワークセキュリティモデル「SASE(Secure Access Service Edge)」の活用が挙げられます。

SASEと言っても、IIJを含む各ベンダが、それぞれの得意領域(SD-WAN/ファイアウォール/Proxy/CASBなど)を活かした製品を展開しており、選定に際しては、機能だけでなく、既存環境との相性や移行のしやすさなどを考慮する必要があります。さらに最近の製品は、高度化・多様化していることもあって、選定に苦慮するお客さまも増えているようです。

IIJでもシンプルかつローコストなパッケージ型サービスから、多機能なグローバル製品まで、幅広いSASEを扱っていますが、実際の営業活動においては、独自のフレームワークを用いた現状分析と要件整理のワークショップを年間100社以上で実施し、数多くのお客さまに最適なSASEソリューションを提案・提供しています(Magic QuadrantのLeadersに位置づけられたSASE製品を体験していただけます)。

ガートナー社がSASEを提唱してから5年が経ち、次のITインフラ像を検討する時期をむかえた既存のSASEユーザが相当数いらっしゃいます。IIJはそうした皆さまに、独自の知見をフル活用したSASE、ひいては安心・安全なITインフラを提供してまいります。

*ガートナー社が調査・発表しているSASE製品に関する評価。

SASEが解決する企業プラットフォームの課題


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