グローバル・トレンド シンガポールPTC SYSTEMのご紹介

IIJは2021年4月1日付で、シンガポールにおいておもにシステムインテグレーション事業を手がけるPTC SYSTEM（以下、PTC社）の全株式を取得し、子会社化しました。

筆者は、PTC社のIIJグループとしての経営統合を推進するPMI（Post Merger Integration）プロジェクトに参加しています。

PTC社は1991年に創業し、現在、社員数は約70名。2020年度の売上は約80億円、営業利益は4億円を誇り、データセンターやオンプレ環境でのストレージ、サーバ関連のシステム構築を得意としています。

約200社の主要顧客には、米国の大手半導体メーカ、シンガポールの大手銀行や政府系企業、日系のメガバンクなど優良企業を多数抱えています。ベンダとの強固なリレーションを有し、主要取引先のサーバ、ストレージベンダからは技術面やマーケティング面などでさまざまな支援を受けています。米国系大手半導体チップメーカと技術提携し、AIを活用したソリューションで顧客半導体工場のIoT化を共同提案するなど、新たな技術にも積極的にチャレンジしています。

PTC社の加入により、ASEAN地域におけるIIJグループの事業規模・事業領域の拡大が実現され、例えば、セキュリティやクラウドなどIIJが強みとするサービスと、PTC社が得意とするデータマネージメント領域のソリューションの共同提案や、PTC社の主要取引先ベンダとのより広範な協業推進による新たな価値提供などを模索していくことが可能になります。

PTC社の旧経営陣は、引き続き同社経営にあたり、IIJグループ企業の一員としてさらなる発展を目指していきます。

筆者は、PTC社のIIJグループ企業としての一体化と、IIJ本社およびIIJ海外子会社との相互シナジーを生み出していくための橋渡し役として働くことになります。当然、言語、習慣、文化、宗教などが異なる間柄であり、大きなチャレンジとなりますが、多様性に富むからこそ、創造的なシナジーを生めると信じ、事業拡大を目指して頑張っていきたいと思います。