創価大学 様
教育・研究を支える情報基盤を一体でリプレース
Microsoft Azureとオンプレミスを組み合わせ、用途に応じた最適なシステム基盤を構築
Topics
導入前の課題
選定の決め手
大学特有の課題を踏まえた具体的な提案、リプレースから運用まで一気通貫でのサポート体制が決め手
リプレースにあたり、IIJを評価された点を教えてください。
細田氏
本学がRFPで提示した要件は大きく4つありました。セキュリティの担保、学生のBYODへの対応、クラウドの活用、そしてコストの適正化です。長年同じメーカーの機器を使い続けるなかで価格が上昇してきていたことや、本学の実情に対してオーバースペックな構成になっていないかという点も見直したいと考えていました。
最終的に5社の提案を比較し、提案書とプレゼンテーションの内容を教職員含むICT戦略室会議で比較検討しました。各社ともRFPの要件に沿った提案でしたが、そのなかでも私たちが抱えていた課題を最も具体的に理解し、全体最適な提案として落とし込んでくれたのがIIJさんでした。特に、ネットワークの可視化が難しいという課題への理解、機器構成の見直しによるコスト適正化の提案に加え、ネットワークだけでなくサーバーや認証システム、セキュリティなどのリプレースから運用まで一気通貫で支援いただける点を高く評価しました。
機器を大きく変えることには、不安もあったのではないでしょうか。
本多氏
コスト面に課題があったとはいえ、長年利用し安定稼働していた機器のメーカーを変更することには不安もありました。ただ、IIJさんにはご提案いただいた機器を他大学へ導入した実績がありましたし、その大学の方ともお話しをする機会を設けていただいたおかげで、不安は大きく軽減されました。また、構成や機器の変更に伴い、ネットワークのポリシーやルールも見直す必要がありましたが、その点についてもIIJさんにフォローいただき、大変助かりました。
Microsoft Azureとオンプレミスのハイブリッド構成は、どのように設計・移行されたのでしょうか。
細田氏
本学では、早い段階からクラウド活用の方針が示されていました。一方で、負荷の大きいサービスはオンプレミスに残す必要があったため、Microsoft Azureとオンプレミスを組み合わせたハイブリッド構成を採用しました。これまでオンプレミスで運用してきたサーバーをクラウドへ移行するのは初めての経験で不安もありましたが、IIJさんにはクラウドの専門チームがあり、安心して任せられると考えました。移行にあたっては、約200台に及ぶ仮想サーバーについて、どのシステムをオンプレミスに残し、どのシステムをクラウドへ移すかという精査をIIJさんにサポートいただきました。学内で完結するプリントシステムのように、オンプレミスに置いたほうが適したものもあれば、クラウドの柔軟性を活かせるものもあるためです。一つひとつのシステムについて特性や利用状況を見極めながら段階的に移行を進めていきました。
大規模なクラウド移行は初めての試みでしたが、継続的な打ち合わせを通じて真摯に対応いただき、移行を実現できました。
本多氏
実際の移行では、ネットワーク構成の把握にも苦労しました。中央教育棟と本部棟にサーバールームがあり、光回線などでつながっているのですが、パッチケーブルがどこにどうつながっているのか、私たちも細かく把握しきれてはいませんでした。そうしたなか、IIJさんが前のベンダーの資料を参照しながら、丁寧に確認してくれました。そのやり取りを通して、私たち自身もネットワークの状況を理解できました。その結果、数日間にわたる切り替え作業も大きなトラブルなく完了し、ネットワークセンター長もIIJさんの提案力とそれを着実に実現してくれたことを高く評価しておりました。
導入後の効果
ハイブリッド構成と副回線増速、24時間365日の監視体制整備により、より安定して利用できる情報基盤を構築
IIJの支援を受けてネットワークを刷新した効果をどう感じていますか。
細田氏
まず、大きな効果を感じているのが、ネットワークの冗長化です。従来からマルチホーム構成を採用していましたが、副回線の帯域が十分ではないことが課題でした。メイン回線であるSINETは安定して稼働していたものの、一度障害が発生し、副回線に切り替わったことがありました。その際、当時の副回線では帯域が足りず、授業や業務で「つながらない」という声が相次いだのです。今回は副回線を増速し、万が一障害が発生した時にも安定した通信を維持できる帯域を確保しました。Microsoft Azureへの接続も冗長化したため、もしSINETに障害が発生し副回線へ切り替わった場合でも、クラウド上のサーバーを継続利用できるようになりました。
現在はIIJのサポートをどのように活用されていますか。
細田氏
IIJさんにはネットワークだけでなく、サーバーや認証、セキュリティを含む教育研究システム全体について、構築後の運用まで一貫して支援いただいています。また現在、IIJさんのエンジニアの方々が本学に常駐しています。常駐メンバーだけでは対応が難しい案件については、リモートのSEが技術面からサポートしてくれます。導入して終わりではなく、運用開始後の課題にも対応してくれる体制にとても助けられています。
創価大学 小松 光昭氏
いつも迅速にサポート対応いただける点もありがたいです。内容によっては、依頼当日のうちに対応を完了していただけます。PCの入れ替え時にも設定作業などをお願いできたことで、私たちの負担が大きく軽減されました。
総合学習支援オフィス システム支援課 副課長
小松 光昭氏
創価大学 小林 師氏
運用を担うメンバーがそれまでとは別のチームになるため、当初は引き継ぎや現場対応がうまく進むか心配もありました。しかし、実際に運用を始めてみると大きなトラブルはなく、教員や職員への対応もスムーズでした。学生からの問い合わせにも丁寧に対応いただいており、安心してお任せできています。
総合学習支援オフィス システム支援課 係長
小林 師氏
セキュリティ面ではどのような変化がありましたか。
本多氏
セキュリティ面についても、大きな改善を実感しています。監視の仕組みを丁寧に作っていただいたことで、24時間365日の監視体制が整いました。以前は大量のアラートが発生し、すべてを確認しきれないこともありましたが、現在は対応すべきアラートが適切に絞り込まれ、優先順位を付けながら対応できるようになっています。
今後の展望や、IIJへの期待をお聞かせください。
細田氏
今回は教育研究システムが対象でしたが、今後は事務系のPC環境のリプレースを予定しています。IIJさんにはゼロトラストをはじめ、さまざまな知見共有や提案を期待しています。
本多氏
今後はクラウド基盤の活用を教員の研究分野にも広げていきたいと考えています。従来、研究用サーバーを利用するためには機器の調達や設置が必要で、利用開始までに大きな負担がありました。今回構築した基盤の一部を研究用途にも提供できれば、教員の研究活動への支援につながります。また、これからはAIの活用も避けて通れないテーマとなっていきます。こうした発展的なIT活用も、IIJさんに相談しながら取り組みたいと考えています。
導入したサービス・ソリューション
お客様プロフィール
創価大学
大学キャンパス:〒192-8577 東京都八王子市丹木町1-236
開学:1971年4月2日
学生数:約6,000名(学部生・大学院生/2026年5月1日現在)
専任教員数:334名(教授・准教授・講師・助教/2026年5月1日現在)
※ 本記事は2026年7月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。

長年の運用でブラックボックス化したネットワーク状況を整理しつつ、構成・コストを最適化したかった
まず、皆さまのご所属と、教育研究システムリプレースにおけるお立場を教えてください。
創価大学 細田 隆志氏
私たちの課は管理職を含めて9名で構成されており、開発チームと運用チームに分かれています。開発チームは学生向けポータルサイトなどを内製で開発しており、運用チームはネットワークやセキュリティ、サーバー環境といったインフラ全般を担当しています。
総合学習支援オフィス システム支援課 課長
細田 隆志氏
ネットワークインフラにおいてどのような問題意識をお持ちでしたか。
創価大学 本多 光紀氏
本学は学内システムを5 年周期でリプレースしているのですが、ネットワークインフラは長年にわたり単一のベンダーに運用・管理をお任せしてきました。大学側の担当者が交代してもベンダーは変わらなかったため、細かな設定に関するナレッジなどはベンダー側にしか蓄積されておらず、大学側では把握できていない、いわゆるブラックボックス化している状態でした。
本来、インフラを守り、判断する主体は大学側であるべきです。そのため、自分たちで情報を把握し直す必要があると考えていました。構成自体を見直すタイミングでもあったことから、次のリプレースではネットワークに強みを持つベンダーを選びたいという思いもありました。
総合学習支援オフィス システム支援課 副課長
本多 光紀氏
細田氏
利用している機器が本学に合っているか、またコストが適正なのかという点も懸念でした。また、認証についても、Microsoftの認証基盤と大学独自のID認証などがいくつも組み合わさり複雑化していたため、今回のリプレースを契機に統合したいと考えていました。
そうしたなか、IIJとの接点はどのように生まれたのでしょうか。
本多氏
IIJさんとはインターネット回線サービスの提供を通じて以前から取引がありました。教育研究システム 刷新の検討を進める中で、IIJさんから具体的な提案を受けたことが、本格的な検討のきっかけとなりました。RFPを受けて最初に提示された構成案が非常に具体的で、クラウド基盤へ移行した後の姿まで明確に示されていたのです。私たちの状況や要望を深く理解していただいたことに驚きました。