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株式会社電通国際情報サービス 様株式会社電通国際情報サービス

セキュアな入退場管理システムをIIJサービスで実現
多様なリスクを退け、伊勢志摩サミットの成功に貢献

先進的なITソリューションでお客様の課題解決に貢献する電通国際情報サービス(以下、ISID)。同社は伊勢志摩サミットの入退場管理システムを支えるインフラ、ネットワークにIIJサービスを採用した。「IIJ GIOコンポーネントサービス 仮想化プラットフォーム VWシリーズ(以下、IIJ GIO VWシリーズ)」、「IIJ Omnibusサービス」などを活用することで、3.5ヵ月という短期間でシステムを構築。厳しいセキュリティ要件をクリアし、安全な入退場を実現することでサミットの成功に大きな役割を果たした。

課題

  • 伊勢志摩サミットに用いる入退場管理システムの短期構築への対応
  • 世界各国から関係者が集まるため、セキュリティの確保は必須要件
  • 開発・検証環境のリソースの柔軟性向上

効果

  • プロジェクト全体をわずか3.5ヵ月で完遂し短期構築を実現
  • サミットは非常にスムーズに進み、事故やトラブルもなく終幕
  • 柔軟なネットワークと迅速なサポートでテスト・検証作業を効率化

導入前の課題

万全のセキュリティを施し、短期間でシステムを構築

広告代理店最大手である電通のグループ会社としての強みを活かし、多様なお客様に最適なITソリューションを提供するISID。同社は、ビジネス課題の解決だけでなく、大規模なイベントやキャンペーンの運営などもサポートする。その一環として取り組んだのが、2016年5月に三重県で開催された伊勢志摩サミットにおける入退場管理システムの構築だ。

求められたのは、関係者が事前登録を行うWebサイトの構築と、会場の入退場管理。正規のIDパスを持つ人だけがセキュリティゲートを通れるようにするシステムだ。

しかし、その構築は容易ではない。「受注が決まってから会議の開催までの期間は約4.5ヵ月でした。受付サイトの立ち上げまでは2ヵ月ほどしかなかったのです」と同社の松島宏明氏は振り返る。同社はWebプロモーションに関わる一連の機能を提供するASPサービス「DMAP(Digital Marketing Platform)」、クラウド型の開発運用基盤「iPLAss」を保有する。この2つを組み合わせれば、システムのアプリケーション部分は短期間で構築できるが、サービスの提供基盤やネットワークの整備には時間がかかってしまう。

セキュリティの確保も重要な要件だ。「入退場を認証するため、システムでは登録者に関連する機密情報を管理します。お客様からはDDoS攻撃をはじめとするサイバー攻撃に対し、万全の備えが求められていました」(松島氏)。更に、「攻撃に備えるだけでなく、万が一システムに問題が起きても運営に支障が出ない仕組みが求められていました」と同社の榎本高広氏も語る。

選定の決め手

多様なニーズを網羅するサービスの総合力を評価

この課題解決のパートナーに選定したのがIIJである。決め手になったのが総合力だ。「インフラやセキュリティ関連の豊富なサービスがあり、必要なサービスを短期間で調達できます」と同社の古城晃氏は語る。

これまでの実績も大きな選定ポイントになった。DMAPの基盤の1つにはIIJ GIO VWシリーズを採用している。その信頼性を評価し、今回の入退場管理システムのサービス基盤にもIIJ GIO VWシリーズを採用することに決めた。「既に実績のある環境にセキュリティオプション、ネットワークオプションを追加することにより課題をクリアできると考えました」と古城氏は述べる。

IIJ GIO VWシリーズ上の入退場管理システムはIIJのインターネット接続サービスを介して、インターネットにつながる仕組みだ。更にIIJ DDoSプロテクションサービス、IIJ GIOコンポーネントサービス WAFスタンダード、IIJ GIOコンテンツアクセラレーションサービスを活用し、セキュリティレベルを高めた。また、入退場管理システムと会場のセキュリティゲートをつなぐWAN回線にはIIJプライベートバックボーンサービスとIIJ Omnibusサービスを組み合わせ、クローズドなネットワークを短期間で構築。特にIIJ Omnibusサービスに対する評価は高い。

IIJ Omnibusサービスはネットワークに必要な機能をサービスとして提供するクラウド型ネットワークサービス。ルータ、VPNなどのネットワーク機器やファイアウォールなどの専用機器を所有することなく、各拠点に配布されるサービスアダプタに接続するだけで様々な機能を利用できる。「すぐにWANを構築できる上、サービスアダプタにはコンフィグなどの情報が残らない。今回のように期間限定で利用したい場合には最適なサービスです」と同社の岸田正輝氏は述べる。

更にWANのアクセス回線は有線のフレッツIPv6網を主回線にするとともに、バックアップとして無線のIIJモバイルサービスで冗長化を図った。また、急遽発生したセキュリティゲートの検証作業の際には、有線回線の敷設が間に合わない状況でもモバイルを活用することで、動作検証をスムーズに行うことができた。「モバイル回線を利用することで、どこでもWAN拠点を開設できるため、現地に行かず東京のオフィスから検証環境に接続できました。モバイルを活用できた点は、開発の効率化という面でもメリットが大きい」と古城氏は評価する。

導入後の効果

3.5ヵ月で構築を完了。実績を糧に提案の幅を広げる

IIJのサービスを活用することで、同社は計画どおりに入退場管理システムをカットオーバーした。「自社で開発したアプリケーションとカード発行システムやゲートとの連携の検証を含め、システム全体は3.5ヵ月で完了することができました。IIJのサービス活用の効果は大きかったです」と松島氏は満足感を示す。

IIJのサポート対応も短期構築に大きく貢献した。プロジェクトの立ち上げに伴い、IIJは専門のサポートチームを発足し、対応にあたった。「現地から急なテスト依頼があり、IIJ Omnibusサービスの設定を変更しなければならないときも、サポートチームのおかげで現地の要請に迅速に対応できました」と岸田氏は話す。

サミットは事故やトラブルもなく成功裏に終幕した。「サミットの準備作業が非常にスムーズに進んだとお客様から高い評価を受けています。これはもちろんシステム単体への評価ではなく運営を含めた電通グループ全体への評価です」(松島氏)。

同社にとってもメリットが大きい。「高度なセキュリティ要件の入退場管理システムを短期間で構築し、無事終幕できた実績は、今後のイベントサポート事業に活かせます」と古城氏は期待を寄せる。

IIJサービスを活用し、伊勢志摩サミットの成功に貢献したISID。「これからもIIJのサービスを適材適所で活用し、お客様の多様なニーズに応えていきたい」と話す松島氏。同社は今後も革新を続けるITの可能性を追求し、お客様の課題解決と新たな価値創出を強力に支援していく。

株式会社電通国際情報サービス様へ導入したシステム概要図

導入したサービス・ソリューション

お客様プロフィール

株式会社電通国際情報サービス
本社:東京都港区港南2-17-1
設立:1975年12月11日
コンサルティングからシステム開発、その運用管理まで幅広く対応する。お客様のITニーズに応えられる業務知識と最先端技術、そして付加価値となるノウハウをソリューション・サービスとして創造し続ける。

株式会社電通国際情報サービス

※ 本記事は2016年11月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。

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