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約10,000台のデバイスで安定稼働中―SaaS増でも「切れない」通信とゼロトラストを実現
IIJ自ら証明する、エージェント型のZTNAという選択肢の真価

導入の経緯

リモートワーク急拡大に伴う、全社展開

「IIJフレックスモビリティサービス/ZTNA」導入の経緯と背景を教えてください。

IIJ 三浦

一番のきっかけは、当時のリモートアクセスサービスと組み合わせて利用していた、サードパーティのセキュリティチェック(検疫)サービスが終了したことです。セキュリティレベルが下がる懸念だけでなく、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを控え、通勤混雑緩和措置としてのリモートワークの導入により、増加する通信量に耐えられないのではという懸念もあり、新しいサービスの検討を開始しました。
ちょうどその頃SASEの注目度も高まっており、IIJでもSASE・ゼロトラストを実現する「IIJフレックスモビリティサービス/ZTNA」の提供が始まりました。このサービスを活用すると、物理機器からクラウドへ移行でき、コストも抑えることができるため、自社導入することが決定しました。
検証を進める中で、コロナの蔓延によりリモートワークが急拡大し、予定よりも6ヵ月ほど前倒しで稼働の必要に迫られ、以前利用していたリモートアクセスサービスと、IIJフレックスモビリティサービス/ZTNAを並行稼働することになりました。コロナ禍以前は1,200デバイス程度だったリモートアクセスが、いきなり何千と増え、約1年で一気に全社に利用が拡大しました。

IIJ 福田

IIJフレックスモビリティサービス/ZTNAを本格稼働させる前にリモートワークが始まったため、従来のリモートアクセスサービスでサーバを6台から最大11台まで増やし、応急処置的に対応せざるを得ない状況でした。ユーザは11台の中から接続先を選択する手間があり、不便な思いをしていたと思います。サーバは物理機器ですので、我々管理者の運用負荷も高く、本当に大変でした。クラウドサービスであるIIJフレックスモビリティサービス/ZTNAが稼働してからは、ユーザは接続先を気にする必要がなくなり、管理者としてもポリシー設定が1度で済むなど運用が大変楽になりました。

IIJ 三浦

当時目指していたのは、全社規模のリモートワーク拡大に対応し、安定したリモートアクセス環境を社員に提供することと、セキュリティチェック(検疫)などのセキュリティレベルの担保です。IIJフレックスモビリティサービス/ZTNAの導入によって、管理者の運用負荷の軽減と両立しながら実現できたと思います。

三浦博文
株式会社インターネットイニシアティブ
管理本部 事業基盤システム2部 副部長
三浦博文

導入後の利用規模の変化について教えてください。

IIJ 福田

以前のリモートアクセスサービスは、1,200デバイス程度で利用していました。今では約10,000デバイスでIIJフレックスモビリティサービス/ZTNAが稼働しています。ライセンス数でいえば12,000、同時接続数で見ても、約7,600デバイスほどあります(2026年1月現在)。
従業員数が単体で2,971名(2025年3月末)ですが、正社員以外も利用しています。スマートフォンを社員に貸与している部署もあり、パソコンと合わせて、正社員はほとんど全員がIIJフレックスモビリティサービス/ZTNAを利用している状況です。

福田拓也
株式会社インターネットイニシアティブ
管理本部 事業基盤システム2部 情報基盤課 主任
福田拓也

導入後の効果①

SaaSの通信量増加後も帯域コントロールで快適な通信を実現

導入後、10,000デバイスまで増えた利用規模以外に、どのような変化がありましたか?

IIJ 三浦

Microsoft 365を全社導入して利用していますが、コロナ禍以降は、IIJフレックスモビリティサービス/ZTNAをつないで、すべての会議がオンラインで行われるようになり、Microsoft Temas、Zoom、Google MeetなどSaaSの通信量が増加し、帯域が逼迫しました。「なんとか通信量を下げられないか」と考えて、導入当初は要件に入れていなかった、ローカルブレイクアウトをすることになりました。
ゼロトラストの概念が広まる以前は、スプリットトンネルをルールで禁止していました。VPNを張っていると、インターネット上から何かしらの攻撃や悪意のあるサイトへのアクセスによって社内への侵入や感染拡大を許すので良くないという考えからです。しかし、IIJフレックスモビリティサービス/ZTNAの導入を機に、我々管理者が通信を把握した上で、ローカルブレイクアウトによる安定した通信を実現できました。

ローカルブレイクアウトを実現する上で、活用した機能はありますか?

IIJ 三浦

通信量をグラフィカルに可視化する機能があるのですが、大変役に立っています。
視覚的に分かりやすくトンネル内部と外部で通信量が色分けされて表示され、ローカルブレイクアウトの設定後に、意図通りにブレイクアウトされているのか確認できます。この機能がなければ、ネットワークエンジニアに依頼して、トラフィックを全部解析しないと設定が正しく反映されているのか分かりません。IIJフレックスモビリティサービス/ZTNAの管理画面で手間なく確認ができ、エンジニアのようなプロでなくても、私や、同じ部署のメンバーでも、個人のスキルに依存せずに判断できるのは助かっています。
他にも、社内に相当数のWindowsやMacがあり、OSやアプリのアップデートで、かなりのトラフィックが生じます。同時期にまとめてアップデートがかかると、IIJフレックスモビリティサービス/ZTNAにも大きな負荷がかかるので、WSUSサーバなどで帯域制限をかけることでコントロールしています。その判断も、以前は「このタイミングならWindowsアップデートだよね」「最近Adobeのアップデートがあったよね」と感覚的にざっくりと判断して調整していました。今は可視化の機能があるおかげで、ぱっと見て「Windowsアップデートの通信がここまで増えているなら、もうちょっと絞ろうか」と、確かな判断で、無駄のない帯域コントロールを実現できています。

IIJフレックスモビリティサービス/ZTNAでの通信量可視化イメージ
<IIJフレックスモビリティサービス/ZTNAでの通信量可視化イメージ>

ローカルブレイクアウトを実現する上で、苦労したことはありますか?

IIJ 三浦

特にはありません。
SaaSを使っている限り、IPアドレスはどんどん変わります。IIJフレックスモビリティサービス/ZTNAでは、アプリケーション(.exe)やURLを指定して設定ができるので、宛先のIPアドレスを見なくて済むのはとても助かります。もしこの機能がなかったら、ローカルブレイクアウトが維持できずに、ネットワークの帯域をどんどん増やさないといけなくなって、回線費用がどれだけかかるのだろう、と少し怖いですね。
また、柔軟性に優れた点も評価しています。例えば「Teamsのアプリケーション、かつUDPの何番ポート」という感じで細かく設定できるのですが、以前利用していたリモートアクセス機器では、ルーティングベースのため、こっちに流れてほしくない通信がこっちに吸われてしまうという問題が起こっていました。かといって、SaaSのIPアドレスは動的に変化するため、細かくルーティングテーブルを書くのも現実的ではありません。IIJフレックスモビリティサービス/ZTNAでは分かりやすい日本語の管理画面で柔軟な設定ができるので、運用していて本当にラクです。

利用者から、快適性について評価はありましたか?

IIJ 福田

「会議などでビル内の移動が多く、いちいちLANケーブルをつなげるのも面倒。ずっとIIJフレックスモビリティサービス/ZTNAに接続して業務しているが、まったくストレスを感じない」「以前のリモートアクセス利用時と比較して、劇的に通信環境が変わった」といった評価がありました。ユーザの声が聞こえてくるのは、良くなった時よりも悪くなった時に多いものです。苦情が減ったことで導入の効果を実感しています。
仮想IPの維持機能によってセッションが切れずに使えるので、そこも利用者目線で使いやすいのではないかと思います。本社の無線ネットワークは階ごとにセグメントが異なり、階を移動すると一度セッションが切れて、新しいネットワークアドレスが割り振られます。通常の運用であれば、そこでネットワークは切断するのですが、IIJフレックスモビリティサービス/ZTNAによって常に仮想IPが維持され、階を跨いだ移動でも、ユーザは何もせずに歩いているだけで自然と切り替わってネットワークにつながり、問題なく利用できます。

IIJ 三浦

ユーザが気にせず使えるという点では、スマートフォン利用時にも言えることだと思います。従来のVPNでは、社内にVPNを張ると、すべての通信がVPN装置にいってしまうので、インターネットに直接つなげたいときは、ユーザがVPNを一度切断しないといけません。
社員に貸与するスマートフォンでは、Intuneと連携をさせて自動的にIIJフレックスモビリティサービス/ZTNAのエージェントがインストールされるようにしています。アプリケーション単位で、例えば「Microsoft Edgeは常に社内ネットワークにつなぐ」と設定しておくと、ユーザがスマートフォンでアプリケーションを立ち上げるだけで、社内システムを利用できたり、ローカルブレイクアウトされたりするので、非常に使い勝手がいいです。ユーザは、どこに接続するかや、デバイスを意識する必要がありません。リモートアクセスのON/OFFを意識して操作しなくても、管理側で決めたポリシーによって、どこからでも安全で快適なネットワークを利用できます。

IIJフレックスモビリティサービス/ZTNA利用イメージ図
<IIJフレックスモビリティサービス/ZTNA利用イメージ図>

導入後の効果②

ゼロトラスト実現とラクな運用を両立

サービス名に「ZTNA」とありますが、ゼロトラストをどのように実現したのか教えてください。

IIJ 三浦

IIJフレックスモビリティサービス/ZTNAの機能を活用して、やりたかった検疫などを実現できています。一例ですが、パッチの適用状況や、マルウェア対策ソフトのインストール状況、ディスクの暗号化、ドメインへの参加状況など端末の状態を動的にかつ定常的にチェックしていて、問題のあるデバイスからの通信は、アクセスできないようにブロックされます。
以前利用していたリモートアクセスサービスでもチェックはしていましたが、別のセキュリティサービスを組み合わせて実現していたので、IIJフレックスモビリティサービス/ZTNAの標準機能だけで実現できるのはシンプルでいいですね。
このあいだもIIJフレックスモビリティサービス/ZTNAのエージェントを一斉配信して、古いバージョンのまま放置している人は、社内環境につながせないよう切断する、といったことを実際に行って、リスクを未然に防げています。

ローカルブレイクアウトで可視化画面を活用していると話しましたが、何かしら設定した後に、意図通りに通信が制御されているのかを確認したり、デバイスの状態と通信を可視化してリスクを発見して対策したりすることも、ゼロトラストにつながっていると思います。

設定周りやユーザサポートの体制を教えてください。運用が楽だと感じる点はありますか?

IIJ 福田

10,000デバイスという大きな利用規模ですが、ポリシー設定周りは1名ないし2名で対応しています。通常のデバイスの運用管理は、私を含めた3人体制で足りています。
通信は、IIJフレックスモビリティサービス/ZTNAのポリシー設定で制御します。たくさんの項目がありますが、日本語の画面ですし、しばらく見ているうちにできることが分かってきます。ある程度知見のある方なら、運用は難しくないはずです。

また、日頃の問い合わせでも、つながらない原因の切り分けを行った結果、IIJフレックスモビリティサービス/ZTNAが原因ではないことがほとんどです。認証が通ってIIJフレックスモビリティサービス/ZTNAのサーバと接続が成立しているのに通信不能となっている場合は、十中八九、セキュリティチェック(検疫)(※)にひっかかって利用ができない状態です。そのため、原因究明がすごく簡単になって、サーバにつながるかどうかで切り分けができます。
それ以外の部分の原因についても、だんだんと知見がたまり、つながった後にある特定のことを確認するだけで、その問題かどうかも簡単に区別できるようになりました。サポート負荷は大幅に下がって楽になっています。

  1. (※)デバイスの様々な情報を参照し、異常のあるデバイスは社内につながせないようにする制御

IIJフレックスモビリティサービス/ZTNAの、おすすめポイントがあれば教えてください。

IIJ 福田

導入のハードルが高くないことです。デバイスにエージェントをインストールするだけで導入でき、すぐに使い始めることができます。ポリシー設定などもシンプルで、大規模な全社展開にもスピーディーに対応できます。一方で、より高度に、やりたいと思ったことを標準機能の設定で柔軟に実現できることもメリットです。いろいろとやりたいことがあって多様性を期待するなら、設定作業は必要ですが、それに見合うだけの機能が揃っているので、細やかな制御を実現できます。

今後の展望

IIJの企業成長に柔軟に対応しつつ、最大限の機能活用へ

今後の利用拡大予定や実現したいことを教えてください。

IIJ 福田

全社導入は終わりましたが、IIJの社員数は増加傾向なので、今後もユーザ数やアクセス数は増加していくと思います。IIJフレックスモビリティサービス/ZTNAは機能が豊富で、導入後にリリースされた機能もあります。
ユーザのニーズを探りながら、私たちもまだ使えていないIIJフレックスモビリティサービス/ZTNAの機能を使い倒して活用の幅を広げていきたいです。

IIJ 三浦

IIJフレックスモビリティサービス/ZTNAは30万台を突破する勢いで契約数を伸ばしているサービスなので、私たちと同じように日々運用しているお客様がたくさんいます。
サービスのコアエンジンを提供するAbsolute Software様とは良好なパートナーシップを築いていて、今日の取材の場にも同席されています。今後も日本市場にいる一利用者として声を届け、IIJフレックスモビリティサービス/ZTNAが、日本企業にとってより使いやすいサービスになるように、機能改善に役立つといいなと思います。

導入したサービス・ソリューション

IIJフレックスモビリティサービス/ZTNA
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プロフィール

株式会社インターネットイニシアティブ
本社:102-0071 東京都千代田区富士見2-10-2 飯田橋グラン・ブルーム
設立:1992年12月3日
資本金:23,037百万円(単体)
従業員:5,221人(2025年度:連結)
今回のIIJの事例は、リモートアクセスサービスによる高品質な通信とゼロトラストの実現をテーマにお届けしました。リモートアクセス時の快適な業務環境、万全のセキュリティ対策、そして管理者の負荷軽減を実現できる、そんな通信環境をIIJはご提案いたします。

※ 本記事はは2026年1月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。

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