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ABWでオフィス改革 変化するオフィスのあり方とIT

IIJ.news Vol.171 August 2022

今、アフター・コロナを見据えたオフィスのあり方が問われている。特に、オフィスにおけるITの重要性は一段と高まっており、一歩先を行く対応が急務となっている。
ここでは、オフィス & ITのトレンドを整理しながら、IIJの立ち位置を紹介する。

IIJサービスプロダクト推進本部

副本部長

三木 庸彰

1999年、IIJに入社。官公庁・民間企業向け営業のほか、プロダクトマーケティングに従事。その後、ベンチャー企業、米国企業を経て、2014年からIIJにて営業推進・マーケティング・イノベーション促進を担当。

オフィス&ITの変化

今回、なぜ小誌がオフィスに関連する特集を企画したのか、疑問に思っている方もいらっしゃるかと思います。それには大きく2つの理由・背景があります。

① ハイブリッドワークの浸透

ウィズ・コロナからアフター・コロナに向けた兆しが見えるなか、オフィスや働き方について各企業の戦略の違いが目立つようになってきました。多くの企業において、オフィスと在宅、またはサテライトオフィスなどを組み合わせた「ハイブリッドワーク」を前提としたオフィス戦略が定着していくものと考えています。

ハイブリッドワークでは、いつ・どこで仕事をしていても、シームレスに、快適に、そして安全に社内リソースにアクセスでき、業務を継続できることが求められます。オフィス内やデータセンターに置いてあったシステムも、そのほとんどがクラウド化されつつあり、従来のオフィス内ネットワークや拠点間ネットワーク(WAN)の在り方まで変わっていくのではないでしょうか。

② オフィスの役割の変化

ハイブリッドワークが当たり前になるなか、コロナ禍前と比べて、オフィススペースを減床したり、その役割を見直す企業が増えています。1人ひとりの固定席をなくしてフリーアドレスに変更したり、本特集の記事で詳しく触れる「ABW」(アクティビティベース型ワークプレース)の実現を目指して、オフィスを刷新する企業も出てきています。

IIJのグループ会社の1つに、オフィス内のネットワーク構築を手がける「ネットチャート株式会社」があり、多くのLAN工事やオフィス新設・移転プロジェクトを支援してきた実績があります。

最近の傾向として、オフィスの移転やレイアウト変更に合わせて、全社的に無線LAN環境を整備する案件が増えており、無線LANのアクセスポイントやセキュリティの管理をクラウド上で行なうことでリモートから運用できるようにするソリューションも好評です。その他、WEB会議システム、会議室管理、ネットワークカメラの設置など、オフィスに関わる多様なご相談が寄せられており、これからのオフィスは"まずITありき"で考える時代になるのではないか、と感じています。

これからのオフィス設計

オフィスのどこでも快適に無線LANにアクセスできること、必要な時にどこでも電源を確保できること、使いやすいWEB会議システムとスペースが用意されていること、しっかりとした情報セキュリティ対策……これらの要件は、今後のオフィスには必要不可欠になると考えています。しかしながら、移転、増床、レイアウト変更などが決まった際、それがIT部門に知らされたタイミングは結構あとになってからだった……なんてことはなかったでしょうか? 

全ての部門がIT・ネットワークに詳しいわけではないにもかかわらず、オフィスの設計がほぼ決まった状況からIT部門が関わり始めたため、その後の工程で苦労したという話も耳にします。もしオフィス選びや設計の段階からIT部門が関与すれば、新しい働き方に最適な環境をつくれるのではないか、と筆者は考えています。

リモートワークが増えたことで、従業員の活躍が見えにくくなった、同僚とのコミュニケーションが減った、後輩・新人への指導がむずかしくなったなど、複数の課題が浮き彫りになるなか、それらをITで解決しようというサービス・ソリューションが増えてきました。生産性の向上やイノベーションを促進することも重要ですが、もっと身近なところで、上司も部下も新人も、働く人が楽しく、快適に、そして前向きに仕事ができるよう、従業員のアクティビティを可視化・支援するソリューションが求められています。

ただ、これらのソリューションを、IT部門"以外"の部署が検討・導入すると、認証連携やデータ連携などが部署毎にバラバラになってしまい、利用者(従業員)のみならず、管理するマネジメント層やIT部門がのちのち苦労する結果を招きかねません。こうした懸念もあり、これからのオフィス戦略は総務部門だけで決めるのではなく、IT部門や人事部門までが一体となって考えるのが望ましいと言えます。

デジタル化が進んで、どんどん便利になると、従業員は数多くのツールやデバイスを使いこなす必要が生じます。その結果(WEB会議システムなどが)「つながらない」、「動かなくなった」、「急に画面(UI)が変わった」、「使い方を教えてほしい」といった問い合わせが増えることは、容易に想像できます。導入前の入念な説明・教育に加えて、オフィス内の各フロアにITヘルプデスクを常駐させたり、チャットで気軽に相談できるようにするといった工夫が、従業員のモチベーションや組織のアジリティの向上につながります。

IIJが提供する「ワークプレース」

IIJは、「デジタルワークプレース」というコンセプトのもと、場所や時間にとらわれない多様なワークスタイルを実現するサービスを開発・提供しています。直感的かつ使いやすく、どこで働いていても手間やストレスを感じることなく、従業員が仕事に集中できる環境を整えると同時に、「ゼロトラスト」の考え方にもとづくことで、快適性と安全性を両立する方法を提案しています。

最近では、オフィス内のネットワーク構築やハイブリッドワークに適したオフィスITに関するご相談も増えていることから、IIJが「デジタルワークプレース」と「リアルワークプレース」の両方を包括的に提案・提供できるのは、独自の付加価値になるのではないか、と気づいた次第です。

ネットワーク、セキュリティ、クラウドの各領域で多数のマネージド型サービスを有しつつ、ネットワーク工事、システム構築のほか、コンサルティング、ITヘルプデスク、そして全体のインテグレーションまでご支援できるIIJグループの特徴は、実は他社ではあまり見られません。これからもサービスを軸としてお客さまのITコストや運用負荷を下げつつ、ビジネス成長に貢献するオフィスづくりをサポートしてまいります。


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