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ソフトイーサ株式会社 様ソフトイーサ株式会社

中国国内のWebサイトの安定運用を
IIJ GIO CHINAサービスで実現

中国に進出する多くの日本企業が直面する課題の1つがIT環境の整備だ。VPNソフトウェアを開発・販売するソフトイーサは、中国国内のWebサイトの基盤として、IIJの中国向けクラウドサービス「IIJ GIO CHINAサービス」を活用。
日本市場と同レベルの高い品質と柔軟なサービスにより、従来の懸念事項であったセキュリティやインターネット接続遅延などを解消し、安定運用を実現している。

日・中・英の多言語に対応するVPNソフトウェアをリリース

筑波大学発のベンチャー企業として、ソフトイーサ(本社・茨城県つくば市)が設立されたのは2004年4月のことだ。その前年に創業者である登大遊氏(当時は筑波大学第三学群情報学類1年)はVPNソフトウェア「SoftEther 1.0」のベータ版を開発・公開し、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)から「天才プログラマー/スーパークリエーター」の認定を受けるなど、話題の人になった。

その後、VPNソフトウェアのバージョンアップを重ね、2013年7月に最新版「PacketiX VPN 4.0」をリリース。従来のHTTPベースのプロトコルのほか、新たにL2TP/IPsec、OpenVPNなどの各種VPNプロトコルに対応。「iPhoneやAndroidなどのスマートフォン、タブレット端末や、VPNルーターからのVPN接続を受けつけることができるようになりました」と登氏は最新版の特長を話す。

VPNソフトウェアの普及促進を図るため、製品版(有償)のほか、フリー版(無償)を用意。有償版と異なり、無償版はRADIUS認証など大規模運用環境向けの機能やサポートサービスなどは提供されないが、「個人や小規模ビジネスにおいて、コストをかけずにVPN通信を利用することができます」と登氏は説明する。

VPNソフトウェアは日本語版、中国語版に加え、最新版から英語版をリリース。3種類のバージョンは1個の共通バイナリーとして提供され、OSの言語設定をもとに最適な最新版が自動的にインストールされるなど、多言語対応も特長になっている。PacketiX VPNシリーズは国内で5000社以上が導入。PacketiX VPN 4.0無償版のダウンロード数は日本のほか、海外では米国と中国が多いという。

日本と同様の高品質で柔軟なクラウドサービスを中国で利用

ソフトイーサでは中国に販売拠点を設けるとともに、2012年から中国国内向けにコーポレートサイトを開設。「中国のユーザーにVPNソフトウェアを紹介しています。中国は通信環境の問題があり、中国国内に設けたWebサイトからVPNソフトウェア(製品版)をダウンロードし、購入してもらう仕組みです」(登氏)。

当初、中国のサービス事業者のホスティングサービスを利用して仮想環境のWebシステムを運用する一方、他の事業者のCMS(コンテンツマネージメントシステム)を利用してWebサイトを作成・更新してきた。ところが、ホスティングサービスは管理者権限のパスワード設定に問題があったという。また、CMSサービスはセキュリティ対策に問題があり、「Webサイトが改ざんされ、中国拠点の販売スタッフはその対応に追われていました」と登氏は打ち明ける。

そうした状況のなか、ホスティングサービスの更新時期を迎え、問題を抱えながらも従来の事業者のサービスを使い続けるか、新たなサービスを探して切り替えるか検討していたという。そんな時に、IIJが中国国内で提供しているクラウドサービス「IIJ GIO CHINAサービス」を知人から紹介された。登氏は直ちにIIJの担当者から説明を受け、「日本と同様の高い品質でサービスを利用できると聞き、導入を決めました。中国国内にあるWebシステムをOSレベルで日本から操作でき、安心感があります」(登氏)。

中国の通信事情に精通したIIJが迅速・的確にサポート

「IIJ GIO CHINAサービス」は、IIJが日本国内で培ってきたIIJ GIOクラウドサービスの運用ノウハウを生かし、日本市場と同様に高品質で柔軟性に優れたクラウドサービスを提供する。国内のIIJ GIOコンポーネントサービスと同様に、CPUやメモリ、ディスク容量などの選択が可能な仮想サーバタイプと、物理的に独立したサーバを提供する専有サーバタイプを選択可能。サービス設備は中国・上海のデータセンターに設置され、日本語・英語・中国語によるサポートを実施。企業ユーザーは自社で機器を用意することなく、簡単かつスピーディーに中国国内のサーバ環境を利用できる。

ソフトイーサは仮想サーバタイプを活用し、従来は別々の事業者を利用していたWebホスティングサービスとCMSサービスをIIJ GIO CHINAサービスに一本化。「既存サービスの更新時期が迫っており、短納期も要件の1つでしたが、約半月で新たなWebサイトの稼働を開始することができました」(登氏)。

また、IIJ GIO CHINAサービスは中国特有の「中国インターネット南北問題」に対応するインターネット接続サービスを提供。中国インターネット南北問題は、中国主要ISPであるチャイナテレコム(CT)とチャイナユニコム(CU)の相互接続帯域が逼迫しているために生じる接続遅延問題である。この問題に対し、IIJはデータセンター設備で、より速い接続を自動的に選択してサービスを提供することにより、「南北問題」を解消する。

ソフトイーサは当初、日本から中国のWebシステムを管理するため、CT経由でログインしていた。だが、スループットが遅く、作業効率が低かったという。そこで、IIJに相談したところ「直ちにCUの利用を勧められ、スループットが大幅に改善。遅延の問題を解消できました」と登氏は述べ、日中間と中国の通信事情に精通するIIJのスピーディーかつ的確な対応を評価する。

Webサイトの改ざんなどセキュリティの懸念も解消され、「中国のスタッフは安心して販売業務に専念できます。Webシステムの安定運用により、ホームページの更新を頻繁に行うなど、積極的にビジネスに取り組めるようになりました」と登氏は導入効果を強調する。

ソフトイーサではVPNソフトウェアのOSS(オープンソースソフトウェア)版を2013年秋にリリース。中国国内のユーザーがWebサイトから快適にダウンロードできるIT基盤を整備するなど、同社の中国ビジネスをIIJがサポートしている。

ソフトイーサ株式会社様に導入したシステム 概要図

導入したサービス・ソリューション

お客様プロフィール

ソフトイーサ株式会社
本社:茨城県つくば市天久保2-9-2 リッチモンドビル1F
設立:2004年4月
資本金:4430万円(2013年3月末現在)
「PacketiX VPN」に代表されるネットワーク・セキュリティ製品の研究開発業務をはじめ、ネットワークサービス、イーサネット専用サービスなどを提供している。

ソフトイーサ株式会社

※ 本記事は2013年11月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。

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