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株式会社セイワ 様 株式会社セイワ

輸入車オプションのクラウド型ドライブレコーダーにIIJが採用
リーズナブルな料金と利用状況の可視化、
ユーザの高い満足度を同時に実現

創業当初から自動車用品の企画・製造・販売を行ってきた株式会社セイワ(以下、セイワ)は、次世代のクラウド型ドライブレコーダーを輸入車インポーター向けに開発し、業界に先駆けてディーラーオプションとしての提供を開始。そのLTE方式の通信機能に「IIJモバイルサービス/タイプI パケットシェアC」(以下、IIJモバイルタイプI)が採用された。NTTドコモ網の活用で高品質な通信環境を実現するとともに、パケット量を利用者全体でシェアすることでコスト負担を抑制。また、ユーザの開通状況や使用したパケット量の確認を可視化することができた。

導入前の課題

信頼性が高く安く豊富なメニューを持つ
モバイル通信事業者とのパートナーシップ

貴社ドライブレコーダーの特徴についてお聞かせください。

溝口氏

弊社のドライブレコーダービジネスには大きく2つの戦略があります。1つは、コンパクトな筐体に最新機能を搭載したモデルを展開している点です。日本では多くのメーカが小型液晶モニター付きのモデルを販売していますが、映像を詳細に確認する際は、別途PCなどにデータを取り込んでから確認するのが一般的です。弊社の製品は液晶モニターを搭載しておらず、Wi-Fiを使用し、専用アプリでスマートフォンから簡単に録画映像の確認や各種設定を行えるようになっており、その機能性とデザイン性で他社と差別化を図っています。実績としては、これまでに6ブランドの輸入車インポーターにご採用いただきました。

株式会社セイワ 執行役員
カーエレクトロニクス事業部 部長
溝口 修二 氏

輸入車インポーターに採用された理由とはなんでしょうか。

溝口氏

主にデザイン性が高く評価されたと考えています。海外では液晶画面のないシンプルで小型のドライブレコーダーが好まれる傾向にあります。液晶モニターがない分、運転中も前方視界を遮ることがないため安全を確保できるほか、車外からの見栄えも良くなるという理由からです。また、弊社の技術部門の持つ、輸入車インポーターの要望に合わせた仕様に細かく対応できる柔軟な開発力も信頼された要因のひとつだと思っています。
戦略のもう1つは、通信型とも呼ばれるクラウド型ドライブレコーダーをB2Cマーケット向けに開発し、それを純正アクセサリーとして提供していることです。クラウド型とは、ドライブレコーダーにLTE接続方式のモバイル通信機能を搭載することで、映像データをリアルタイムにクラウド側にあるサーバへ保存できるようにした最新モデルです。弊社のクラウド型ドライブレコーダーはいつでも、どこでも、また離れた場所からでも保存した映像や車のリアルタイムな状況をスマートフォンの専用アプリで確認できるようになっています。他社のクラウド型のドライブレコーダーは業務用車両や物流トラックなどのB2B市場では拡大しつつありますが、一般のお客様がマイカーに取り付けるB2Cのアフターマーケットではメーカ各社がこれから参入を図ろうとしているところです。弊社は他社に先駆けて開発を進めた結果、輸入車インポーター各社にご注目いただき、2022年1月から4ブランドの純正アクセサリーとして提供を開始しました。

クラウド型ドライブレコーダーの開発ではどのような課題があったのかお聞かせください。

溝口氏

弊社では、「離れたところからいつでもどこでも録画映像を確認ができる、より便利で先進的なドライブレコーダー」をテーマに開発をスタートしました。一度保存された映像はクラウドに保存されている為、ドライブレコーダーが破損しても事故映像を確認することができます。また、駐車中に衝撃を受けた場合、ユーザのスマートフォンに位置情報と画像を表示して録画映像が保存されます。更に、煽り運転や事故などの緊急事態に遭遇した時は、本体のSOSボタンを押せば指定のスマートフォンにもSMS(ショートメッセージサービス)で自動通知します。加えて、走行ルートの履歴情報や、地図と連動したリアルタイム映像による駐車位置確認機能なども充実させています。
こうした機能は全て、モバイル通信によって実現させています。そのため、国内の通信可能エリアが広く、地方や山間部などにおいても高い通信品質を維持できるモバイル通信サービスが不可欠でした。また、B2C向けオプションサービスとして提供するため、モバイル通信利用料も可能な限り抑えることが必要でした。信頼性が高く、安く、豊富なメニューを持つという要件を全て満たすサービス事業者とパートナーになることが、このプロジェクトの最大の課題でした。

選定の決め手

通信可能エリアが広く電波が途切れにくいNTTドコモ網の利用を希望

IIJモバイルタイプIを選定されたポイントについてお聞かせください。

溝口氏

その理由は大きく3つあります。第1に、NTTドコモ網のLTEが利用可能なことです。事故発生時などでは、ドライブレコーダーが撮影した映像は重要な証拠になります。その映像をどんな時でも確実にクラウド側へ保存するためには、通信可能エリアが広く、電波が途切れにくいNTTドコモ網が必須だと考えていました。IIJはNTTドコモのフルMVNOであり、品質、信頼性、安定性の条件を満たすぴったりなサービスでした。
第2に、IIJモバイルタイプIにはパケットシェアプランが設定されていたことです。ドライブレコーダーは、頻繁に使用される方と、ほとんど使用されない方がいて、使用頻度が大きく異なる製品です。パケットシェアプランであれば、一定のパケット量を利用者全体でシェアできるため、ユーザごとの使用頻度に大きな差があっても平準化できます。ユーザのコスト負担が抑制できる上に、パケット全体の節約と無駄のない使い方にもつながると思いました。
第3に、SIMライフサイクル管理機能にも注目しました。この機能によりSIMごとの回線ステータスを個別にコントロール可能なため、出荷前の在庫中は利用料金を低く抑え、ユーザが最初に電源を入れて使い始めるタイミングなどでアクティベーションを設定できる点に大きなメリットを感じました。

利用イメージ

導入後の効果

ユーザ一人当たりのコスト負担を削減しディーラーによる
在庫中のコストも抑制

IIJモバイルタイプI採用による効果についてお聞かせください。

株式会社セイワ
カーエレクトロニクス事業部 主任
吉沼 憲一 氏

吉沼氏

こちらも主に3つが挙げられます。1つ目は、やはり高品質な上にリーズナブルなコストでクラウド型ドライブレコーダーをいち早くユーザに提供できたことです。クラウド型ドライブレコーダー開発プロジェクトは、2021年1月にスタートしましたが、他の開発が2本重なってしまったことで、実際には同年7月からロケットスタート状態で開始せざるを得ませんでした。しかし、IIJのサポートのおかげでSIMの各種設定のほか、パケットの使用量についてのシミュレーションを何度も繰り返すことで、開発も予定期限内に完了し、2022年1月には業界に先駆けて製品をリリースすることが可能になったのです。パケットシェアによってユーザ一人当たりのコスト負担を削減できたほか、SIMライフサイクル管理機能でディーラー在庫中のコストも抑制できました。これらはIIJモバイルタイプIでなければ実現できなかったことです。
2つ目は、利用状況の可視化です。IIJの法人向けサービス「IIJサービスオンライン」の管理ポータルを活用することで、ユーザの開通状況や使用したパケット量など、多様な情報が入手できるため、ユーザの使用頻度を予測しながら効率的に運用することが可能になっています。運用を開始してみると意外にパケット使用量が少ないことが分かり、今後の販売計画にも役立ちそうです。従来型のドライブレコーダーではこうした細かい情報を入手することもできなかったのでとても助かっています。将来的にはログを収集・分析することで、ドライブレコーダーにエラーが発生していないかを確認するなど、製品サポートの質的向上に活用することも視野に入れています。
3つ目は、ユーザの高い満足度です。コロナ禍や世界的な半導体不足の影響で輸入車の入荷が大幅に遅れ、オプションである弊社のクラウド型ドライブレコーダーも当初の予定台数を下回る形で販売がスタートしましたが、2022年3月末現在で1,000台を超える台数が出荷されています。ディーラーによると、ユーザからは出張先でも自宅に駐車した愛車の周辺状況がリアルタイムに確認できるので安心するとか、旅行先で走行ルートを確認できるから楽しいなどのご評価も頂いているようです。事故発生時だけではなく、日常的にドライブレコーダーの活用範囲が広がっていくのを感じています。

貴社のクラウド型ドライブレコーダーにおける今後の展開予定をお聞かせください。

溝口氏

IIJモバイルタイプIが格納された弊社のクラウド型ドライブレコーダーが本格的に車両に搭載されるのは、2022年後半以降だと予測していますが、今年度中には数千台まで増えると見ています。
また、今後はIIJモバイルタイプIを活用し、車内のWi-Fiルータとしても使えるようにすることも視野に入れています。IIJと協力しながら、既存モデルのアップデートで対応可能か、新たに別筐体の開発が必要かを判断したいと考えています。
更に、弊社は保険会社と協業し、スマートフォンのアプリによる事故映像のアップロードサービスも提供しています。また運転診断により保険料の割引サービスを行うビジネスが非常に伸びているため、将来的にはADAS(先進運転支援システム)などからのデータを活用することで、ドライブレコーダーが事故多発地域であることを音声でお知らせしたり、一時停止場所を促したりするなどの機能を追加することも検討したいと考えています。

この度の貴社ドライブレコーダー開発プロジェクトを振り返り、IIJモバイルタイプIの総合的な評価をお聞かせください。

溝口氏

IIJモバイルタイプIは通信障害などのトラブルも全くなく、SIM供給もスムーズで、お客様からのリクエストにも臨機応変に対応頂けたなど、とても満足できるサービスでした。今後は、通信費の抑制やパケット無制限などの施策を探ることで、クラウド型ドライブレコーダーを世の中に普及させていきたいと考えていますので、さらなるご協力をお願いします。

導入したサービス・ソリューション

お客様プロフィール

株式会社セイワ
本社:東京都江戸川区一之江町3000番地
設立:1968年10月
資本金:9,800万円
快適なカーライフを実現する自動車用品を企画・開発・製造・販売する企業。
主に、ドライブレコーダー、カーナビゲーションシステム、Bluetooth関連製品、スマートフォンアクセサリー、車内用品、車外用品、電子タバコ関連製品、芳香剤・ケミカル品、ライセンス商品、オンライン限定商品など500アイテム以上を、「PIXYDA」「SINC」「PAN」「WIN」「RISING WAVE」「NANON」などのブランドで展開する。

株式会社セイワ

※ 本記事は2022年4月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。

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