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ノバルス株式会社 様 ノバルス株式会社

独居の高齢者を見守るIoT製品にIIJのSIMを活用
製造管理コストを抑制し利用料金を大幅に削減

バッテリーとワイヤレス通信をパッケージ化した「コネクティッド・バッテリー」を基軸に、クラウド基盤まで含めてトータルにIoTソリューションを提供するノバルス株式会社(以下、ノバルス)は、単3型のIoT製品「MaBeeeみまもり電池」とBLE(Bluetooth Low Energy)ゲートウェイを組み合わせた見守りサービスに、「IIJモバイルサービス/タイプI パケットシェアC」(以下、IIJモバイルタイプI)を採用。製造時の通信試験や、在庫期間中の管理コストを削減するとともに、パケットシェアにより通信料金を大幅に削減した。将来的には、設備監視領域やヘルスケア領域にもビジネスを拡大し、独自の新技術も採用しながら、ネットワーク対応機器が溢れるような社会の実現を目指していくという。

導入前の課題

月額料金をいかに安く抑えられるかがMaBeeeみまもり電池拡販の大きなテーマ

MaBeeeみまもり電池のサービスをご紹介ください。

岡部氏

MaBeeeみまもり電池は、単3電池の形状をしたIoTみまもりデバイスです。内部に単4型の乾電池や繰り返し充電可能な二次電池を装着でき、単体で無線通信機能とバッテリーを兼ね備えています。テレビやエアコンのリモコン、人感センサーライト、温水洗浄便座のコントローラなど、毎日お使いになる家電にMaBeeeみまもり電池を1本含めていただきます。独居生活する高齢者など見守られる側の方が家電を使用したタイミングで、ご家族や関係者など見守る側の方のスマートフォンにインストールした「みまもりアプリ」に使用履歴が通知され、無事や安全をお知らせする仕組みです。監視カメラやセンサーのようにプライバシーを侵害することなく、見守られる方があまり意識しない状態で、そっと見守れるのが特長です。

ノバルス株式会社
代表取締役
岡部 顕宏 氏

開発目的についてお聞かせください。

岡部氏

当社は「コネクティッド・バッテリー」で世界のIoT化を加速させることを目指して設立した会社です。コネクティッド・バッテリーとは、IoT製品において共通して求められるバッテリーとワイヤレス通信をパッケージ化したデバイスです。例えば、新たにIoT機器を作ろうとした場合、無線通信機能、アプリ、クラウドなどが必要で、その開発には多くの費用と時間が必要です。コネクティッド・バッテリーならば電池1本交換するだけで容易に通信機能を加えることができ、開発にかけるコストや時間を劇的に削減できます。そのコネクティッド・バッテリーを基軸に、クラウド基盤まで含めてトータルに提供するDXソリューションのひとつがMaBeeeみまもり電池シリーズです。5~10年後には、身の回りのIoT製品の多くに当社のコネクティッド・バッテリーが活用される世界を目指しています。

MaBeeeみまもり電池を使用する上で何か課題があったのでしょうか。

岡部氏

はい。MaBeeeみまもり電池サービスの標準的な使い方は、家電に装填したMaBeeeみまもり電池からのBluetooth通信を、付近のスマートフォンが受信することで、それをゲートウェイとして当社のクラウドサービスにデータをアップロードするという方法です。つまり、見守る方・見守られる方の両者でスマートフォンを使っていることが前提となります。しかし、近年は高齢者のスマートフォン保有率も年々増加しているものの、まだ未保有の方も多く、またスマートフォンを持っていても新たなアプリを使いこなせない方も相当数存在すると思われます。そのため、スマートフォンの代わりに小型のBLEゲートウェイを活用しようと考えました。
MaBeeeみまもり電池からのBluetooth通信をBLEゲートウェイがキャッチし、その内部に格納したSIMがモバイル通信でクラウドにデータをアップロードします。利用者はMaBeeeみまもり電池を家電に装填し、BLEゲートウェイに電源を入れるだけでお使いいただけるようなサービスです。しかし、モバイル通信用のSIMを利用するには月額の利用料金がかかるため、それをいかに安く抑えられるかがMaBeeeみまもり電池を拡販する上での大きなテーマでした。

選定の決め手

B2CのみならずB2Bにも展開できる可能性を総合的に判断し採用を決定

SIMにIIJモバイルタイプIを選んだ理由をお聞かせください。

岡部氏

注目したポイントは3つあります。1つ目は、品質の信頼性と通信の安定性です。IIJが国内初のフルMVNOとして提供する法人向けモバイル通信サービスで、信頼性もあり、それを証明するように採用実績も豊富です。またNTTドコモのLTE-M網を活用できる点や、BLEゲートウェイに搭載されている通信モジュールと動作確認が取れている点も開発者として安心材料でした。
2つ目は、パケットシェアプランの設定です。一定量のパケットをMaBeeeみまもり電池の利用者全体で分け合えることは通信量の少ないIoT機器にとって有利な要件です。1回あたりのデータ量と利用回数などから分析した結果、パケットシェアでも十分運用が可能だと判断しました。定額制では最大利用の上限で契約しなければなりませんが、パケットシェアならそうした無駄を削減できると考えました。
3つ目は、SIMライフサイクル管理機能のメリットです。BLEゲートウェイにSIMをセットし、電源を入れ、コンソールから開通操作をすれば直ぐに使える状態で在庫するため、その間は開通前モードにすることで料金負担を非常に低く抑えられます。これが標準で使えることは非常に重要なポイントでした。
こうしたポイントのほかに、IIJモバイルタイプIは様々なプランが設定されていて汎用性が高いため、当社のコネクティッド・バッテリーが将来的にB2CのみならずB2B市場に展開する際にも有効だと総合的に判断し、正式に採用を決めました。

ユーザの利用例についてお聞かせください。

岡部氏

独居高齢者の見守り用途などのB2Cでは、EC通販サイトや家電量販店などを介して順調に販売を拡大しています。それと並行し、住宅設備機器メーカや総合商社などとコラボレーションし、B2B2Cでの展開も始まっています。また、2021年度からは、企業ユーザが必要とする管理画面を改善することでB2Bでの拡販も強化。老人ホームや介護施設、不動産管理会社などで、複数施設・物件の一括モニタリングでの用途に採用が検討されています。

利用イメージ

導入後の効果

多数の高齢者を見守る事業者にも有効なパケットシェアによるコスト削減効果

IIJモバイルタイプIの活用によって貴社ビジネスにはどのようなメリットがあったのでしょうか。

岡部氏

第1に、通信品質の安定性です。2021年のサービス開始以来、一度も通信トラブルや不具合は発生していません。IoTサービスのスタートアップとしては、こうしたサービス品質の高さが信頼性につながり、ビジネスの拡大に貢献してくれます。
第2は、SIMライフサイクル管理機能による管理コストの削減です。テスト開始と同時にアタッチで開通する機能を活用することによって、低コストで製造時に通信試験まで行うことができています。また、前述のように在庫期間中は開通前状態にしておくことで料金を軽減できることは製造管理コストの削減につながっています。もしこのSIMライフサイクル管理機能がなかったら、多大な費用負担が発生するので、サービスの開始自体も難しかったかもしれません。かなり重要な要素だと思っています。
第3が、パケットシェアによる利用料金の削減です。一般のお客様以外にも、最近は地域のコミュニティなどで高齢者を見守る事業者に採用いただくケースが増えています。MaBeeeみまもり電池は、1契約につき最大5名までユーザを招待することができ、接続できる電池の数も1契約につき最大6本まで登録することが可能です。事業者の場合は数十世帯の見守りを一括管理するので、MaBeeeみまもり電池全体でパケットをシェアできるIIJモバイルタイプIは、他の定額制サービスよりも大幅に利用料金を削減できるメリットを生みます。
パケットシェアのおかげで、いくつかの不動産管理会社では、MaBeeeみまもり電池とBLEゲートウェイのセットを、附帯設備として導入したり、オプションとしてレンタルしたりする運用も始まっています。また、日本は高齢化が進み、独居の高齢者の入居拒否率が高まっていることが自治体で問題視されています。国土交通省も住居探しを支援する「住宅確保要配慮者居住支援法人」という仕組みを整備して民間の事業者を募っていますが、高齢の方に住んでいただくリスクを軽減できるという期待から、MaBeeeみまもり電池に多くの引き合いをいただいている状況です。

IIJモバイルサービスを活用したビジネスの展開計画がありましたらお聞かせください。

岡部氏

今後の展開は大きく3つの軸で進める予定です。1つ目は、設備監視領域です。設備機器の中には10~20年稼働する製品も少なくないのですが、通信機能を組み込むには製品寿命よりもかなり短い償却サイクルで事業計画を立てなければならないことが課題でした。それをMaBeeeみまもり電池がカバーすることで、本来の製品寿命で採算計画を組めると大きく期待されています。
2つ目は、ヘルスケア領域です。これまでの単なる安否確認から、今後は行動データに分析を加えることで、よりきめ細かな生活リズムをモニタリングする製品に発展させることも視野に入れています。そこには高齢者のフレイル(加齢による心身の衰えで健康な状態と要介護状態の中間の状態)や認知症などの兆候を察知することで、健康が損なわれつつある未病の状況を早期にお知らせするサービスを提供したいという思いがあります。
3つ目は、新技術領域です。現在のMaBeeeみまもり電池では、電池出力を無段階でコントロールする「コントロールモデル」と、電池電圧の変化を送信する「モニタリングモデル」がラインナップされていますが、今後は電気回路を介してコマンド通信を可能とする「コマンド通信モデル」を加える予定です。PLC(電灯線通信)の技術を独自に改良した、電池とCPUの間でデータ通信を行う「BLC」(バッテリー・ライン・コミュニケーション)により、モータ・アクチュエーター機器や照明機器、音声機器などの複数動作制御を可能にします。BLC対応の電池とモバイル通信の組み合わせではチップ型SIMやSoftSIMなども選択肢に加わりますが、IIJモバイルサービスにはそれらのラインナップが既にあるので安心しています。

最後に、IIJに対するご要望があればお聞かせください。

岡部氏

当社はコネクティッド・バッテリーが活用されることで、世の中にネットワーク対応機器が溢れるような社会の実現を目指しています。しかしその道は容易ではなく、今後も新たな製品開発などでチャレンジが続くため、これまでにも増してIIJの支援が必要になると思います。最先端の情報提供も含め、引き続き親身なサポートを期待しています。

導入したサービス・ソリューション

お客様プロフィール

ノバルス株式会社
本社:東京都千代田区神田錦町三丁目15番地 錦町ブンカイサン3F
設立:2015年4月24日
資本金:3億1千万円(準備金含)
「IoTの問題を、バッテリーで解く」をミッションに、身近にある様々なモノのIoT化を加速させ、より良い生活を実現させていくことを目指すスタートアップメーカー。IoT製品において共通して求められる省電力電源制御技術とワイヤレステクノロジーを融合し、バッテリーとワイヤレス通信をパッケージ化したコネクティッド・バッテリー製品を次々と開発。その技術を基軸に、クラウド基盤まで含めトータルで提供するDXソリューションカンパニーを目指す。

ノバルス株式会社

※ 本記事は2021年8月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。

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