京セラ株式会社 様
28ヵ国・18言語のWebサイトにおける法規制対応を支える
京セラが選んだクッキー同意管理ツール「STRIGHT」
Topics
導入前の課題
選定の決め手
複数のFQDNをまとめて管理できる点と海外の法規制に対するIIJの知見を評価
以前導入していた外資系クッキー同意管理ツールから、今回STRIGHTへ移行されています。移行を検討された背景を教えてください。
松田氏
以前のツール自体に不満があったわけではありません。移行を検討するきっかけになったのは、今後、段階的な値上げが予定されていることが分かったためです。将来的なコストを考慮し、他のサービスも検討することにしました。
数ある選択肢の中から、STRIGHTを選定した決め手を教えてください。
松田氏
最大の決め手は、先ほどお話ししたFQDNをまとめて管理できることです。弊社は共通ドメイン配下で各サイトをサブドメインとして運用しています。それらを一括で管理できるのがSTRIGHTでした。もう1つの決め手は、IIJが持つ海外の法規制に対する知見の高さです。打ち合わせの際にIIJのセキュリティ情報ポータルを見せていただき、各国の法規制やセキュリティ動向を継続的に把握されていることがよく分かりました。こうした点を評価し、STRIGHTの導入を決めました。
鍜治氏
社内だけでは法律に関わる部分の他社事例まで把握しきれないので、IIJの知見を共有いただけるのはとてもありがたいですね。IIJとやり取りする窓口は、基本的に私たちWeb系の部署です。ただ、必要なときには当社の法務とも直接話をしてもらえるので、安心してお任せできました。
コスト面では、どのような点を評価されましたか。
鍜治氏
細かな料金変動を避けられる点を評価しました。以前利用していたツールはアクセス数に応じて課金される仕組みでした。当社ではさまざまな部署がWebサイトを運用しているため、予期せぬアクセス集中が発生することもあります。STRIGHTは平均訪問者数50万人まで固定料金のため、アクセス数の増減による費用変動を気にせず運用できます。コストを管理しやすい点は大きなメリットだと感じました。
2025年7月には、大阪で開催されたハンズオンセミナーにも参加されたそうですね。
鍜治氏
はい。2名で参加しました。私たちは実装作業を担当する立場ではないため、どのような作業が必要で、どこまでを制作会社に依頼することになるのかを把握したいと思い参加しました。セミナーが少人数形式だったこともあり、私たちの運用に即した質問ができました。実際の操作画面を見ながら実装方法まで教えていただけたので、導入後の運用イメージを具体的に描くことができました。会場にはIIJの担当者もいらっしゃったので、当社のサイト構成だとどれくらいの金額になるかといった見積もりまでその場で相談できて、スムーズに検討を進められたのも良かったですね。
今後の展望
STRIGHTの活用とIIJとの伴走を通じて、グローバルな法規制対応を強化
実際の移行作業やIIJのサポートについては、どのように感じていますか。
鍜治氏
社内の承認を得るためには、事前に機能面をしっかり確認しておく必要があります。そのため契約前から、「こうしたことは実現できるか」といった質問を何度もさせていただきましたが、いずれもスピーディーに回答いただけたので非常に助かりました。移行作業についてもIIJにお願いしたのですが、初回のミーティング以降は実作業をすべてお任せできました。費用は発生するものの、その分、社内のリソースを大きく軽減できたのはありがたかったですね。作業中に確認事項が発生した際も密にコミュニケーションを取っていただけたため、大きな認識のずれや行き違いはありませんでした。
また、スケジュールの面でも助けられました。実装期限は決まっていた一方で、社内では海外の関連会社との調整もあったことで時間がかかり、十分な作業期間を確保できていない状況でした。そういった状況の中、IIJから「何とか対応します」と心強い言葉をいただき、当初想定していた半分程度の期間で進めていただきました。導入後も、当社側で行うタグ設定などで不明点があれば、マニュアルのどのページを見ればよいかまで具体的に教えてもらえています。STRIGHT導入にあたってのコミュニケーションや作業進行の面でも、IIJは非常に頼もしかったですね。
移行が完了してから、運用面ではどのような実感がありますか。
鍜治氏
まだ導入から間もないため、評価するには早い段階ではあります。ただ、こうしたツールは管理者の利便性を高めるというよりも、利用者が安心してWebサイトを利用できる環境を支えるものだと考えています。そのため、問題なく機能していれば利用者が特に意識することはありませんし、何か問題があれば問い合わせや指摘という形で表れてくるはずです。現時点では海外の関連会社からも特段の指摘はなく、大きなトラブルも発生していません。そうした意味では、移行後も順調に運用できていると感じています。
管理コンソールの使い勝手はいかがでしょうか。
鍜治氏
画面構成はすごく分かりやすいですね。テンプレートがあって、ルールがあって、それをどう出していくかという設定が複数あります。この階層構造はクッキー同意管理ツール特有のものだと思います。まずは用語や仕組みを理解する必要がありますが、一度全体像を把握してしまえば、設定したい項目がどこにあるのかも直感的に分かります。実際に使い始めてからは、迷うことなく操作できています。
最後に、今後の展望とIIJへの期待をお聞かせください。
松田氏
個人情報保護に関する規制は、国ごとに増えているだけでなく、その内容も厳格化しています。そうした変化を、IIJはしっかりと捉えられていると感じています。STRIGHTを活用しながら法規制への対応を進めていくうえで、IIJには今後も継続的にサポートいただけることを期待しています。
また、当社のWebサイトも、今の形が永続的に続くわけではありません。サイト構成や運用体制が変化していく中でも、海外サイトの運営を含め、個人情報保護や法規制対応の観点からアドバイスをいただきながら、最適な運用のあり方を一緒に考えていければと思います。
導入したサービス・ソリューション
お客様プロフィール
京セラ株式会社
所在地(本社):〒612-8501 京都府京都市伏見区竹田鳥羽殿町6番地
設立:1959年4月1日
資本金:115,703百万円
従業員数:73,856名(グループ従業員数/2026年3月31日現在)
※ 本記事は2026年8月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。

海外の法規制への対応が厳格化し、より高度な同意管理が求められるようになった
まず、お二方のご所属と業務内容を教えてください。
京セラ株式会社 広報室 松田 真由氏
私は、広報室でデジタルメディアを担当する部門に所属しています。WebサイトやSNSを活用し、京セラグループのブランディングとマーケティングを支援しています。世界28ヵ国・18言語のサイト運営に携わっており、近年は特に海外でのブランディング強化や事業支援に力を入れています。クッキー同意管理ツールの導入についても、海外の関連会社と連携しながら、私たちの部門が主導して進めてきました。
広報室
松田 真由氏
京セラ株式会社 広報室 鍜治 尭明氏
私も導入当時は松田と同じ部門に所属しており、今回のSTRIGHTの導入に携わりました。
広報室
鍜治 尭明氏
2021年2月にIIJへお問い合わせいただいた当時、どのような課題を抱えていたのでしょうか。
松田氏
きっかけは、海外の法規制への対応でした。GDPRは2018年に施行されましたが、2021年頃からさらに厳格な対応が求められるようになりました。そこで、「法規制に対応しなければならないので、協力してほしい」とドイツの関連会社から連絡があったのです。それまでGDPR対応が必要なサイトは、外部のサービスを利用せず、サイトごとに同意確認を行う仕組みで対応していました。ただ、求められる対応水準が上がるなかで、内製だけでは対応しきれないという話になり、必要な要件を満たせるサービスを探し始めました。
ツールに求めた条件はどのようなものでしたか。
松田氏
まず必須だったのは、ドイツの関連会社やその法務部門が求める条件を満たせることでした。そのうえで重視したのがコストです。当時運営していたサイトの中で、GDPR対応が必要なサイトが16ありました。しかもサイトごとにFQDN(※)が分かれていました。FQDNごとに費用がかかる仕組みだと、その数だけ費用が積み上がっていきます。さまざまな会社の話を聞くなかで、複数のFQDNをまとめて管理できるという提案をいただいたのがIIJでした。
※ FQDN:Fully Qualified Domain Nameの略。インターネット上でサーバやWebサイトを一意に識別するための「完全修飾ドメイン名」のこと。