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関東学院大学 様

スマートデバイスの普及に伴い全学ネットワークを刷新
無線LANはより快適になり災害対策も万全

主なキャンパスを横浜市に置く関東学院大学は、利用エリアや認証面で使いにくさが指摘されていた無線LAN環境の刷新を計画。建物の新設やネットワーク基盤の老朽化による更新と同時期にアクセスポイントを大幅拡充した。その結果、不感地帯が解消するとともに帯域幅が向上。同時に災害対策も行った。ユーザの利便性も向上し、同大の全学ネットワーク「OliveNet」は、学生にも教職員にも喜ばれるものへと一変した。

課題

  • スマートデバイスの普及に則した無線環境の整備が急務
  • 洪水や津波などの水害で重要機器が水没するリスク
  • 無線LAN利用時のユーザ認証に手間がかかる

効果

  • 無線LANのエリアや帯域も向上し授業にも活用できる環境を整備
  • 機器設置フロアの見直しと分散配置で災害対策を強化
  • 認証方式の改善によりユーザビリティを向上

導入前の課題

学内無線LAN環境の設計が古く、スマホ時代に対応できていなかった

キリスト教を建学の精神とする関東学院大学は、文系と理系両方の学部を設置する。主なキャンパスは横浜市金沢区の金沢八景と金沢文庫の2ヵ所だ。

少子高齢化が進む日本では、子供の総数が長期的に減っていく傾向にあり、大学間の競争は激しさを増している。「そのような時代を迎えて、本学では学生支援の充実と学内環境の整備を通して学生の満足度向上を目指すことで、魅力ある大学、学生が滞在したくなるキャンパスの構築に主眼を置いています」と語るのは、情報教育環境の整備を主管する小糸達夫氏だ。

その観点からすると、2015年頃の関東学院大学の全学ネットワーク「OliveNet」には解決すべき課題がいくつかあった。

まず、無線LAN環境。荒井修二氏は「マルチデバイスを活用した授業を行いたいというニーズが出てきた一方で、スマートフォンなど学生の通信環境も一変しました。それなのに、無線LANアクセスポイント(AP)の配置は昔の設計のまま。不感地帯が多く、スピードも出ていませんでした」と振り返る。

次に、災害対策がある。「海辺に立地する金沢八景キャンパスは、水害や津波の際に浸水のおそれがありました」と、小糸氏は説明する。それにもかかわらず、1階に置かれている重要なネットワーク機器が多かった。

更に、無線LAN利用時のWeb認証は、スマートフォンに最適化されていないため使いにくさが指摘されており、かつ機器への負荷も高いものだった。

選定の決め手

AP配置を最適化。利便性を高める提案も

このような課題を抱えていた関東学院大学が全学ネットワークの更改について考え始めたのは、2015年秋のことだった。数ヵ月にわたる内部検討を経て、情報科学センター運用課は要件を記した提案要請書(RFP)を2016年夏に作成。IIJを含む数社のネットワークシステムインテグレーターに提案を求めることにした。

主な要件は以下のようなものだった。

これらの要件に対するIIJの提案ポイントは、全APを同一製品に統一し予算と運用管理の手間の低減を図りつつ、学生の利用頻度が高いと想定される場所に重点配置すること。コアスイッチは水没のおそれがない2階以上に設置し、これまで六浦地区からのみWANに接続していたものを、室の木地区からも接続させることによって通信経路の二重化を図ること。更に、利用者の利便性を高めるためにこれまでのWeb認証をやめ、新たな認証方式を提案した。

小糸氏は、「2015~2017年にかけて建物の改築や新築工事が計画されており、それに合わせてネットワーク更改を行うためには、コストを抑えつつ綿密な日程管理を行う必要がありました」と語る。そして、「IIJの提案書は内容がきっちりしており、われわれの要求にもぴたりと沿うものでした」と、荒井氏は続ける。こうしてIIJは全学ネットワークの更改をすべて引き受けることになった。

導入後の効果

災害対策も強化。無線LANの使い勝手も大幅向上

新棟へのスイッチ類とAPの設置は、予定通り、2017年3月末に完了。金沢八景キャンパス内のその他の機器類の入れ替えも同年9月末に終わり、同年10月1日にOliveNetは新しいネットワーク基盤の上で稼働を始めた。

「パズルのような工程とタイトな日程でしたが、IIJのネットワークSEと工事チームの密接な連携プレーによって、予定通りのスケジュールで終わらせることができました」と、荒井氏。小糸氏は、「懸案となっていた課題はすべてクリアできましたので、今後はインフラとネットワークの熟成に力を注ぎます」と語る。

導入効果として小糸氏が挙げるのは、APの最適配置によって無線LANが格段に使いやすくなったこと。APの性能も手伝って、帯域幅も向上したという。

また、新たな認証方式は学生や教職員にも非常に好評だという。荒井氏は、「教員からも、『これはいいね』という声が寄せられています」と顔をほころばせる。

更に、重要な建屋の棟代表スイッチを4階に設置し、有事の際にもネットワーク環境を保つ手段が整った。APのリアルタイム監視やログの分析・可視化も自分たちで容易に行えるようになり、システム運用管理者の工数も減っている。

同大の情報教育環境の今後の整備方針について、小糸氏は「学内にあるサーバをクラウドまたは外部サービス化するとともに、情報モラル教育を含む活用支援を充実させていきたい」と語る。また、「スマートフォンなどのデバイスに対するセキュリティ対策」も重要なテーマだ。

明日の日本を担う人材を育てる教育機関に対して、IIJはこれからも快適な学習環境を提供すべく、支援を続けていく。

関東学院大学様へ導入したシステム概要図

導入したサービス・ソリューション

お客様プロフィール

関東学院大学
所在地:神奈川県横浜市金沢区六浦東1-50-1
創立:1884年
学生数:1万978名(2017年5月1日現在)
1884年横浜・山手に米国人宣教師が創立した横浜バプテスト神学校が源流。学制改革により1949年に関東学院大学となる。現在では、国際文化、社会、法、経済、経営、理工、建築・環境、人間共生、教育、栄養、看護の11学部を設置する総合大学。

関東学院大学

※ 本記事は2018年2月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。

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