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インフォテクノスコンサルティング株式会社 様 インフォテクノスコンサルティング株式会社

AWSによるSaaSビジネスの立ち上げをIIJが支援
ビジネスチャンスや顧客への提案の幅が大きく拡大

導入前の課題

クラウド前提の顧客ニーズへの対応が急務に

御社の事業について教えてください。

インフォテクノスコンサルティング 小倉君成氏

当社は独立系のITコンサルティング及びソフトウェア開発の会社です。主力事業は「Rosic」というパッケージ製品の企画・開発・販売・導入です。2003年に「Rosic統合人材情報システム」の販売を開始し、現在では約180社のお客様にご利用いただいています。
その後、人材情報だけでなく、広く経営情報を見える化できる製品として2022年4月に「Rosic経営情報システム」をリリースし、同じタイミングでRosic製品のSaaS版「Rosic Cloud Service」の提供を開始しました。

Rosicシリーズの特徴は、どのようなところにありますか。

インフォテクノスコンサルティング 斉藤由美氏

散在した人材・組織・経営情報の一元化を実現し「企業の重要な意思決定につながる可視化」を支援できるのが特徴です。
これを支えるのが「Rosicデータマネジメントプラットフォーム」です。柔軟で拡張性の高いデータベース基盤で、多彩なデータ連携機能や可視化機能、柔軟なレポート機能などを備えています。企業内に散在する人材・組織・経営情報を集約・連携させ、柔軟に変換・加工することが可能です。これを基に分析・予測することで、経営強化につながる多くの知見を得られます。
データの分析・予測にはBIツールが使われることが多いですが、そのためのデータ整備が大きなネックになっています。Rosicはこれを解決するソリューションです。BIと連携させて活用できるほか、Rosicだけでも高度な分析・シミュレーションが可能です。

斉藤 由美 氏
インフォテクノスコンサルティング株式会社 取締役 プロダクト事業統括
斉藤 由美 氏

SaaS版のRosic Cloud Serviceを提供することになった経緯について教えてください。

斉藤氏

近年はクラウドサービス前提で製品を探すお客様が増えています。当社としてもニーズの変化に機敏に対応する必要性を痛感していました。
またオンプレミスで利用する場合は事前のインフラ構築が必要で、手間とコストがかかります。SaaS化すればその必要がなく、利用範囲や用途を拡大したり、導入拠点を増やしたりしたいときにも即座に対応できます。
基幹人事システム領域のクラウドサービスは少ないため、ポートフォリオを拡充することで、競合他社との差異化も図れるという戦略的な狙いもありました。

SaaS化にあたって、実現したいと考えた要件はどのようなものだったのでしょうか。

小倉氏

最も重視したのはセキュリティです。Rosicシリーズは人材や経営に関する重要情報を扱うからです。クラウドでもオンプレミスと同じように安心して使える環境を提供する――これはSaaS化する上での絶対条件でした。
既存の構成にできるだけ手を加えないことも重要な要件でした。これまでの開発資産を活かし、短期間でサービスをリリースしたかったからです。Rosicはクライアント/サーバシステムの製品です。構成を変えないためには、クライアントアプリケーションをクラウド環境から提供する必要があります。これを実現できる仕組みを求めていました。

選定の決め手

AWSとの緊密なパートナーシップと高い技術力や知見を評価

求める要件を満たすためにAmazon AppStream 2.0を採用したのですね。

小倉氏

当初は、フルマネージド型仮想デスクトップサービスのAmazon WorkSpacesを検討していました。しかし、お客様の操作が複雑になるし、セキュリティ対策を考えなければならない箇所も増えてしまうことが分かりました。
悩んでいたところ、AWSの日本法人であるアマゾン ウェブ サービス ジャパンの担当者からAmazon AppStream 2.0の提案を受けました。Amazon AppStream 2.0ならクライアントアプリケーションのみを提供できるため、サービス提供形態がシンプルになります。セキュリティ対策を考えなければならない領域も限られます。そこで、Amazon AppStream 2.0を採用することにしました。

プロジェクトのパートナーにIIJを選定した理由を教えてください。

小倉氏

RosicのSaaS化は当社にとってチャレンジであり、強固なセキュリティも絶対条件でした。そこでクラウドに関する技術や知見を持つ外部のベンダーに入ってもらい、客観的な視点で協力を仰ぎたいと考えました。
IIJには以前、当社が利用するクラウドサービスとしてMicrosoft Azureの導入・サポートを依頼したことがあります。クラウド全般に対して豊富な知見を持ち、SEの技術力も高い。おかげでスムーズにプロジェクトが進みました。その実績が大きな決め手になりました。

Amazon AppStream 2.0の採用は国内で事例が少なく、IIJとしても初の案件でした。その点で不安はなかったですか。

小倉氏

なかったですね。それだけ以前のプロジェクトでの信頼が大きかったということです。
しかも、IIJは自社ブランドのクラウドサービス「IIJ GIO」だけでなく、AWSをはじめとするパブリッククラウドの導入、運用・保守、クラウドベースのシステム構築など幅広いサービスを提供しています。更に、国内有数のAWSパートナーとして緊密なパートナーシップを構築し、実績も豊富です。アマゾン ウェブ サービス ジャパンや当社と組んで、3社で一体的にプロジェクトを推進していくパートナーとして最適と判断しました。

利用イメージ

導入後の効果

問い合わせが急増し、経営DXに向けた提案の幅も拡大

プロジェクト全体のタイムスケジュールを教えてください。

小倉氏

2021年10月にRosic Cloud Serviceの検討を開始し、その中でAmazon AppStream 2.0の採用を決め、2022年1月よりIIJの導入支援がスタート。同4月にはRosic Cloud Serviceをリリースしました。Amazon AppStream 2.0の採用により、クライアント/サーバシステムを変更することなくSaaS化できたため、これだけ短期間でサービスをリリースできたのです。
その後、2022年6月にISMS認証を取得し、同11月にはAWSファンデーショナルテクニカルレビュー(FTR)を通過し、国際公式認定「AWSパートナーパス」を取得しました。

プロジェクトにおけるIIJのサポートをどのように評価していますか。

斉藤氏

IIJは対等なパートナーとして物事を自分事として捉え、対応も非常に親身です。アマゾン ウェブ サービス ジャパンとも密にコミュニケーションを取っているため安心でした。

IIJのサポートの中で特に印象に残っていることはありますか。

インフォテクノスコンサルティング 土屋太陽氏

3社で毎週行った定例ミーティングではシステム基盤構築のための構成情報なども共有していましたが、IIJはその中からリスクを予見し、改善に向けた最適な手法を提案してくれました。

小倉氏

強固なセキュリティ要件に対しても、IIJのSEは認証やログインの仕組みについて対応策を提案し、実装してくれました。
AWSのFTRを通過するためのサポートにも感謝しています。要件を満たす上で、いくつかのセキュリティ上の課題があったのですが、IIJのSEの適切なアドバイスのおかげで解決できました。

土屋 太陽 氏
インフォテクノスコンサルティング株式会社 テクニカル・ソリューション事業部 シニアエンジニア
土屋 太陽 氏

Rosic Cloud Serviceの提供によって、ビジネス面でどのような成果が生まれていますか。

斉藤氏

2022年4月のリリース以降、製品に関する問い合わせ件数が前年比で3倍以上に急増しました。人事以外の領域の経営情報システムで大型案件も複数受注しました。
SaaS製品を対象とした展示会にも出展できるようになり、見込み顧客獲得のチャンスも拡大しました。
AWSのBIツール「Amazon QuickSight」と容易に連携できるため、提案の幅も広がりました。

御社内の業務にもプラスの影響が出ているのですか。

土屋氏

Rosic Cloud Serviceの場合、お客様はインフラを構築する必要がないので、利用開始までのリードタイムが従来の半分以下に激減しました。こちらの仕事に余裕が生まれ、社内システムの改善や機能強化などに、より多くの時間を割くことができるようになりました。

Rosicシリーズの今後について教えてください。

斉藤氏

Rosic統合人材情報システムは、企業内に複数稼働する人事系システムの情報を統合する製品へと強化します。それと共に、統合型基幹人事システムの必要性とその価値を訴求していきます。
Rosic経営情報システムは経営・組織・人的リソース情報を統合し、価値ある可視化機能を提供することで、経営DXを推進するお客様に選択いただける製品へと育てていきます。
当然、製品の進化はRosic Cloud Serviceに反映していきます。パッケージ版とSaaS版を提供できる強みを活かし、お客様に最適な利用形態を提案していきます。

小倉氏

Rosic Cloud Serviceに関しては、現在IIJとともに監視システムの機能追加を進めています。これにより、障害の検知・復旧をより少人数で早く確実に行えるようになります。

斉藤氏

Rosicシリーズは人材・組織・経営情報を一元化し、そのデータから高度な経営予測が可能です。この価値をより高めるために、機械学習やAIなどの活用にもチャレンジしていきたいと考えています。IIJは当社にとって重要なパートナーです。これからも新たな価値を共に創造していきたいですね。

導入したサービス・ソリューション

お客様プロフィール

インフォテクノスコンサルティング株式会社
所在地:東京都新宿区四谷2-12-1 野村不動産四谷ビル
設立:2000年1月12日
資本金:3,500万円
Rosicシリーズの開発・販売・導入のほか、ITコンサルティング、業務アプリケーション開発、人事情報・経営情報活用支援などの事業を展開。技術者とコンサルタントがお客様のパートナーとして寄り添い「お客様のビジネスに真に役立つシステム」の実現をサポートする。

インフォテクノスコンサルティング株式会社

※ 本記事は2023年5月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。

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