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合同会社DMM.com 様

高速な検知・防御力を誇るDDoS対策を実現
オンラインサービスの運用負荷が大幅に軽減

コンテンツプロバイダー大手のDMM.comは事業の成長とコンテンツのリッチ化に対応するため、オンラインコンテンツ事業を支えるバックボーンネットワークの広帯域化に着手。これに伴い、大規模DDoS攻撃の対策として「IIJ DDoSプロテクションサービス」を導入した。導入後、複数回発生した大規模DDoS攻撃を防御。検知から防御まで自動実行するフルマネージド型サービスにより、運用負荷も大幅に軽減された。

課題

  • コンテンツのリッチ化による回線帯域の増強に伴い、より大規模なDDoS攻撃への対策が必須に
  • 専門家の雇用や維持が難しく、内製対応には限界がある
  • DDoS攻撃があった場合、ほかの事業部への報告などに時間がかかっていた

効果

  • 導入後に発生した複数回のDDoS攻撃を防御。他社に勝る攻撃検知速度を実感
  • アウトソースにより人手による対策工数が激減し、ネットワーク品質向上に向けた活動が加速
  • 見やすいUIでレポートが提供され、状況把握や報告にかかる工数が大幅に減少

導入前の課題

バックボーン回線の100G化に伴い、新たなDDoS攻撃対策が必要に

動画、英会話、イベントなど約40のサービスを展開するDMM.comは、会員数2,900万人超を誇る国内有数のコンテンツプロバイダーである。近年はクリエイター集団として知られるチームラボとのコラボレーションによる体験型デジタルアートテーマパーク「teamLab ★ Planets TOKYO DMM」を2018年7月に新豊洲にグランドオープンするなど、新たなオフライン事業にも積極的に取り組んでいる。

こうした同社の事業展開にとって、ネットワークは極めて重要なインフラだ。膨大な数の会員に対し、オンラインサービスを安定的に提供しなければならないからだ。

提供するコンテンツは100万点以上ある上、コンテンツ数、会員数ともに増加を続けている。すでに提供を始めているVR(仮想現実)コンテンツのほか、今後はより高精細なコンテンツの配信を予定するなど、コンテンツのリッチ化も加速している。「将来展開を見据え、サービスを安定的に提供するため、バックボーン回線の増強が必要だったのです」とDMM.comの尹秀源氏は述べる。

帯域を増強すれば、DDoS攻撃もより大規模化する恐れがある。大量のパケットを送り付けネットワークやサーバーを処理不能に陥れるDDoS攻撃は、コンテンツプロバイダーにとって大きな脅威である。最悪の場合、サービス提供が不可能になり、ビジネスに多大なダメージを被り、企業ブランドにも傷が付く。そのため、DDoS攻撃対策の見直しも必要になった。

同社はバックボーン回線をマルチキャリア化し、リスク分散を図っている。DDoS攻撃対策を自動化する仕組みも導入しているが、一部の回線は自前の設備による検知・防御で対応していた。「人手による対策は大きな負荷です。バックボーン回線の広帯域化と同時に、DDoS攻撃対策の運用体制も抜本的に見直したいと考えていました」と尹氏は背景を語る。

選定の決め手

大規模攻撃に対応した、高い検知・防御力を評価

尹氏のチームはまず、DDoS攻撃対策を内製対応するかサービス導入するかを検討した。内製の場合、ビジネスの規模が拡大するとそれだけ多くの人を確保しなければならない。特にDDoS対策では専門家が必要だが、採用も維持もコストがかかる上、せっかく雇っても辞めてしまうリスクもある。これらを考慮すると、アウトソースできるサービスにメリットがあった。

バックボーン回線の増強を図り、同時にDDoS攻撃対策を強化する。この実現に向けたパートナーとして、同社が選定したのがIIJである。IIJのインターネット接続サービスを採用するとともに、IIJ DDoSプロテクションサービスを導入した。「ネットワークの品質と信頼性はもちろん、テラビットクラスの攻撃に備えるサービス性能を高く評価しました」と尹氏は選定の理由を述べる。

IIJ DDoSプロテクションサービスは、国内外のIIJバックボーンネットワーク内に分散配置したDDoS 対策システムにより、ユーザのネットワークに向けた攻撃をいち早く検知・防御するフルマネージド型サービス。ユーザ環境へのルータの設置は不要だ。またIPアドレス数による制限がないため、契約しているインターネット回線の接続帯域全体を保護できる。

「攻撃の検知から防御まで自動で実行するため、人手による運用を大幅に軽減できます。また国内外のバックボーンネットワーク内に分散配置した“面的な”DDoS対策により、攻撃元に近いところで攻撃を防御するため、迅速かつ効果的な対策が可能です」とDMM.comの蒲生英紀氏は話す。

導入後の効果

他社より早い攻撃検知速度、運用管理の負荷も大幅に軽減

DMM.comは2017年夏ごろにIIJ DDoSプロテクションサービスを契約。約1カ月間のエージング期間を経て、本番稼働を開始した。

「提案段階からIIJのエンジニアが同行してくれたため、技術的に深い内容についても的確で早いレスポンスがありました。チューニングの際は綿密に事前調査を行い、トラフィックの種別や増減に応じた最適な閾値(しきいち)をスピーディに設定してくれました」と蒲生氏は評価する。稼働後、何度かのDDoS攻撃を受けているが、いずれも検知・防御し、安定的なサービス提供に貢献しているという。

併用している他社回線のDDoS対策システムと比較しても、その性能差は圧倒的だ。「他社のDDoS対策システムで検知に3分かかるものを、IIJ DDoSプロテクションサービスは1分で検知します。早期検知は早期防御につながる。高い安心感を実感しています」(尹氏)。

レポート機能も高く評価している。設計開発から運用まで業務は幅広く、それに加え攻撃があるとほかの事業部への報告などに時間がかかっていた。IIJのサービスでは見やすいUI でレポートが提供されるので、対応工数が大幅に減った。

運用の効率化による業務メリットも大きい。監視や検知・防御のために割かれていた人と時間を、サービスの品質向上に向けた保守作業などに充てられるからだ。

現在は早期検知が可能なIIJ DDoSプロテクションサービスの強みを活かし、DDoS攻撃を検知した場合、他社回線からのトラフィックもIIJ回線に集約させている。IIJ DDoSプロテクションサービスは、DMM.comのDDoS攻撃対策の“砦”の役割を担っている。「IIJ DDoSプロテクションサービスは文句のつけようがない。大満足しています」と尹氏は絶賛する。

IIJのインターネット接続とDDoSプロテクションサービスを活用し、オンラインコンテンツ事業のサービスレベル向上を実現したDMM.com。この強みを活かし、今後も同社は国内屈指のコンテンツプロバイダーとして、市場をリードしていく考えだ。

合同会社DMM.com様へ導入したシステム概要図

導入したサービス・ソリューション

お客様プロフィール

合同会社DMM.com
本社:東京都港区六本木三丁目2番1号
住友不動産六本木グランドタワー24階
設立:1999年11月17日
資本金:1,000万円
従業員数:3,700名(グループ全体、正社員・業務委託などを含む)
DMM.comグループのサービス事業を統括する。グループ全体でデジタルコンテンツ配信事業、オンラインゲーム事業、通信販売事業、インターネット接続事業、オンライン英会話事業、アニメーション事業、仮想通貨関連事業など多彩なサービスを展開する。

合同会社DMM.com

※ 本記事は2018年9月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。

導入事例

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