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アットホーム株式会社 様アットホーム株式会社

マルチクラウドの起点となるネットワークをIIJ Omnibusサービスで刷新
運用負荷削減とシステムの柔軟性を強化

不動産情報サービス業の大手であるアットホームは、事業を支えるシステム基盤のマルチクラウド化を進めている。その有効活用を図るために取り組んだのが、全国50拠点をつなぐWANの刷新だ。「IIJ Omnibus(オムニバス)サービス」を活用することで、短期間でのWAN更改を実現し、各拠点のネットワークの一元管理も実現した。運用負荷とコストの大幅な削減も可能になった。IIJのクラウドサービスとの相乗効果で、同社はより最適なシステム基盤の実現を目指している。

課題

  • 拠点ネットワークの老朽化と可視化
  • 今後のネットワーク基盤の仕組みづくりが課題
  • インフラ全体を最適化できるパートナーが不可欠

効果

  • 全国50拠点をつなぐWANを短期間で実現
  • ネットワーク仮想化により運用負荷とコストを削減
  • クラウド化が加速し、インフラの柔軟性・信頼性が向上

導入前の課題

インフラの管理とバラバラなネットワーク運用が課題

不動産会社向けの物件情報流通サービスや業務サポート、消費者向け物件紹介サービスなどを提供するアットホーム。物件情報の流通という仕事を通じ、消費者と不動産会社をつなぐパイプ役として成長を続ける。加盟、利用する不動産会社は全国5万3,000店以上、扱う物件数は185万件にのぼる。

こうした事業展開を支えるITシステムは極めて重要な役割を担う。加盟店への物件情報の提供や消費者向け物件紹介サービスの運営には、ネットワークや各種システムが欠かせないからだ。

その一方、同社では課題も抱えていた。スマートフォンの普及によるマルチデバイス対応に加え、物件をより詳しく紹介するために写真などの情報を豊富に提供しなければならない。「システムが大規模化・複雑化する中で安定運用が求められるため、インフラの運用管理の手間が大きな負担になっていたのです」と同社の山本治氏は話す。

そこで同社はクラウドの活用に活路を見出す。クラウド化により、自前のインフラを持たずに済むからだ。

クラウドのビジネス活用が進む中、現在世の中には多様なクラウドサービスが提供されている。「より最適なクラウドサービスを活用することで、運用の負荷軽減に加え、コスト削減も期待できます。そのメリットを高めるため、適材適所のクラウド利用を図る『マルチクラウド化』を推進しています」(山本氏)。

その地盤となるネットワークには高い安全性・安定性が求められる。「しかし、従来のWANは拠点ごとに運用がバラバラで、機器も老朽化していました」と同社の菅原秀昭氏は振り返る。拠点ごとに技術者を配置することは難しいため、機器にトラブルがあれば、現地に技術者を派遣しなければならないこともある。「クラウドの安定運用を図る上でも、WAN環境の改善は必須の課題だったのです」と山本氏は語る。

選定の決め手

クラウドとネットワークを最適化できる総合力を評価

課題解決のパートナーとして、同社が選定したのがIIJである。「多様なクラウドサービスに加え、それを支えるネットワーク環境までトータルに利用でき、実績も豊富です。24時間365日のサポート体制で、トラブル時にも迅速な対応が可能です」と山本氏は選定の理由を述べる。

マルチクラウドの起点となるネットワークは「IIJ Omnibusサービス」で刷新を図った。専用サービスアダプタを各拠点に配るだけで、大規模WANの構築、インターネット接続、セキュリティなどの機能をクラウド型のサービスモジュールとしてオンデマンドで利用できる。「ネットワーク全体をIIJがトータルサポートするため、信頼性・安定性が高い。他社クラウドサービスともセキュアに接続でき、マルチクラウド化に欠かせない高い柔軟性も備えています」と菅原氏は話す。クラウドに関してはIIJ GIOコンポーネントサービス 仮想化プラットフォーム VWシリーズ(以下、IIJ GIO VWシリーズ)を採用した。「IIJはクラウドもオンプレミスも同じデータセンターに収容し、統合的に監視・管理してくれるので、安心して任せられます」と同社の服部渉氏は述べる。

新規サービスの開発速度を向上させるため、IIJ GIOインフラストラクチャーP2(以下、IIJ GIO P2)の採用も予定している。

新しいビジネスをスタートさせるには、スピード・セキュリティ・コスト、さらには安定したサービス提供が必要である。「こうしたニーズに対し、IIJはマルチベンダーだからこそできる柔軟性と信頼性がある構成を提案してくれました」と服部氏は語る。

導入後の効果

ネットワークを見える化し、運用負荷とコストを削減

こうして同社は本社を含む全国50拠点のWANをIIJ Omnibusサービスに刷新し、不動産向け個別システムなどオンプレミスで運用する約400台のサーバ群の一部をIIJ GIO VWシリーズに移行した。現段階でクラウドへの移行が難しいオンプレミスはIIJのデータセンターと他社データセンターを併用している。

IIJ Omnibusサービスのメリットとして、まず挙げられるのが、高品質なネットワークを全国の拠点に一斉展開できることだ。サービスアダプタをつなぐだけなので、バラバラだった各拠点のネットワークを短期間で統一的な環境に集約できた。

センター側での一元管理も可能なため、各拠点の帯域状況を把握するなどネットワークの見える化も進んだ。ボトルネックをすぐに把握し、帯域の増強やネットワークの構成変更なども即座に行える。「IIJ Omnibusサービスはマルチクラウド化を支える重要な地盤。機器の故障やアップデートはIIJが対応するため、自社でサポートを行う必要もありません。ネットワーク運用の負荷とコストを大幅に削減できます」と菅原氏は語る。

クラウド化のメリットも大きい。「不動産向け個別システムの容量拡大が必要になった際、3TBから20TBへの容量拡大にもわずか1週間で対応してくれました。迅速な対応のおかげで、システムの安定運用につながっています」(山本氏)。

しかも、IIJは他社のクラウドサービスも含めて、インフラの監視・運用のアウトソースに対応する。このメリットを活かし、同社はマルチクラウド化を拡充していく。その一環として、今夏より新規ネットワーク基盤を利用して他社クラウドサービスの利用を開始する。さらに次世代IaaS「IIJ GIO P2」を採用した新規サービス開発にも着手する。共有型のパブリックリソースと専有型のプライベートリソースを用途に合わせて選択できるだけでなく、リードタイムが短く既存システムとも連携可能なIIJ GIO P2を活用することで、インフラの柔軟性と信頼性がより向上する。

今後も同社はIIJ Omnibusサービスをベースにマルチクラウド化を推進し、事業を支えるシステムの最適化を進めていく。また、機械学習や人工知能などを利用して、物件情報を無駄なくスピーディーに提示できる仕組みづくりも検討している。IIJはこれらの同社の様々な取り組みに協力し、競争力強化に貢献していく考えだ。

アットホーム株式会社様へ導入したシステム概要図

導入したサービス・ソリューション

お客様プロフィール

アットホーム株式会社
本社:東京都大田区西六郷4-34-12
創業:1967年12月
不動産情報サイト アットホームを運営するほか、全国の取扱い物件を加盟店に紹介する「不動産会社間情報流通サービス」、不動産会社の業務全般をサポートする「不動産業務支援サービス」、エンドユーザ向けに物件情報を紹介する「消費者向け不動産情報サービス」などを展開する。

アットホーム株式会社

※ 本記事は2016年5月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。

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導入したサービス・ソリューション

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