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Stellantisジャパン株式会社 様

仮想化プラットフォーム「VWシリーズ」を基盤に
コスト効果の高いディーラー向けシステムを実現

フランス自動車メーカー、プジョー・シトロエンの日本法人、プジョー・シトロエン・ジャポン株式会社(現:Stellantisジャパン株式会社)では、新たに提供する国内ディーラー向け会計システムの基盤として、「IIJ GIOコンポーネントサービス 仮想化プラットフォーム VWシリーズ」を採用。VMware vSphereをインストール済みのサーバリソースやストレージリソースを活用し、システムの早期稼働とアセットレスによるコスト効果の高いプライベートクラウドを実現している。

車両や出荷情報などを業務系システムで提供

フランスの自動車メーカー、プジョー・シトロエンはヨーロッパトップクラスの売り上げを誇り、さらなる国際化とラインアップの拡充を進めている。さらに、環境に対する取り組みを積極的に推進し、ハイブリッド技術を採用したモデルの開発にも力を入れている。

プジョー・シトロエン·ジャポン(以下、PCJ)では、全国に正規販売店網を展開し、ディーラーは国内で約80社、150拠点を数える。ディーラーに対し、「推奨する DMS(Dealer Management System)と呼ばれる業務系のシステムを用意し、車両や部品のカタログ・出荷情報、その他マスター情報などを提供しています。その一方、ディーラーからシステムに関する様々な要望が寄せられていました」と、PCJのシステム グループマネジャーを務める室雅雄氏は述べる。

サーバなどのITリソースを利用しプライベートクラウドを実現

ディーラーではDMSから提供されるデータを、自社の会計システムに仕訳入力する。入力作業の手間がかかるだけでなく、入力ミスによるシステム間のデータ不整合が発生するリスクも皆無ではない。そうした中、会計システムのリプレースを迎えるディーラーから、DMSと連携できる会計システムを提供してほしいという要望があったという。

 「専任のIT担当者を配置することが難しいディーラーもあります。インターネットを介してセキュアかつ手軽にDMSと会計系システムの連携やデータバックアップが行える仕組みを提供したいと考えていました」と室氏は述べる。そして、PCJが導入している会計システムのパッケージをベースに、仮想化環境による会計システムの検討を開始した。

ディーラー向け会計システムを検討開始後、「ITソリューション会社のQESから、IIJ GIOコンポーネントサービス 仮想化プラットフォーム VWシリーズ(以下、VWシリーズ)を紹介されたのです。vSphere環境の管理が自由で、ITリソース自体もサービス提供していたので、リソースの増減を調整でき、コストを抑えられると判断しました」とPCJのITを担当する府川岳洋氏は振り返る。そして、IIJのパートナー企業であるQESの舛岡敏幸氏は「IIJ GIOサービスは高い信頼性が要求される金融機関などにも導入され、自信を持って推奨させていただきました」と付言する。

VWシリーズは、VMware vSphereをインストール済みのESXiサーバをはじめ、メニューが多彩なデータストアと呼ばれるストレージ、ネットワークの各リソースプールからシステム用途に合わせて、必要な分だけリソースを選び、仮想化基盤として利用可能。サーバやストレージを購入することなくプライベートクラウドの構築もできる。また、VWシリーズには、vSphereだけでなく、vCenterをプリセットしたサーバも標準利用が可能で、ユーザー自身で仮想基盤を自由に構築できる利点がある。

ミッションクリティカルなシステムを「VWシリーズ」上に構築

ディーラー向け会計システムの構築は、PCJのシステムを担当するインテグレータが実施。具体的には、VWシリーズを仮想化基盤として、会計システムのフロントサーバをはじめ、ADサーバやファイルサーバ、DBサーバ、仮想デスクトップのXenAppサーバ、仮想ファイアウォールなどの仮想サーバを載せ、ミッションクリティカルなシステムを構成。

会計システムはクライアント/サーバ型のアプリケーションのため、XenAppのブラウザー経由で画面転送を行っている。「これにより、ディーラーはアプリケーションの違いを意識することなく、インターネットを介して安全にクラウド上の会計システムを利用できます」と府川氏は仮想デスクトップの狙いを説明する。

そして、室氏は「今後、多数のディーラーが一斉にクラウド上の会計システムを利用する場合にも、安定稼働できる高い信頼性が重要です」と強調する。そこで、サーバを冗長化するなど高可用性のシステムを構成。障害時のサーバ切り替えなどの検証を経て、2013年1月からディーラー向け会計システムの本格稼働を開始している。

当初は、自社運用の会計システムのリプレースが間近なディーラー2社からスタート。「スモールスタートし、ディーラーの増加など必要に応じてシステムを拡張できることもクラウドサービスの利点です。余裕のあるシステム構成により、当面はサーバ台数を増やさずに拡張できます」と室氏は期待する。また、府川氏は「タイトなスケジュールの中で、IIJはVWシリーズの基盤をスピーディーに提供してくれました。その後のシステム構築もスムーズに行え、本番稼働を迎えられました」とIIJの対応を評価する。

ディーラーはDMSとの自動仕訳連携により、会計システムへの入力作業が不要になるなど、業務の効率化やリアルタイム処理による売り上げデータの早期把握が可能になると見込まれている。PCJではIT分野の支援を含め、各ディーラーへのバックアップを通じ日本市場の拡大を推進していく。そして、IIJはパートナー企業とともに、企業ニーズにマッチしたクラウドソリューションを提供していく考えだ。

プジョー・シトロエン·ジャポン株式会社様に導入したシステム 概要図

導入したサービス・ソリューション

お客様プロフィール

Stellantisジャパン株式会社
本社:東京都渋谷区東3-16-3エフ・ニッセイ恵比寿ビル
資本金:4億円(2012年3月1日現在)
従業員数:112人
プジョー・シトロエンは世界160カ国で1万を超える拠点を展開。緻密なデザイン、魅力、情熱などの要素を融合した活動を行い、日本市場の拡大にも力を入れている。

Stellantisジャパン株式会社

シトロエン公式サイト

※ 本記事は2013年4月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。ただし、2022年の社名変更に伴い、社名とユーザプロフィールのみ変更しております。

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