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株式会社東京証券取引所 様株式会社東京証券取引所

東京証券取引所がIIJクラウドを活用し
市場取引データの遠隔バックアップを実現

世界有数の金融センターの一つである東京証券取引所は市場取引の安全・安心を確保するため、事業継続計画(BCP)の取り組みを推進する。その一環として、IIJのクラウドサービス「IIJ GIO」を活用した新たなバックアップシステムを構築し、膨大な取引データの遠隔バックアップを実現する。新システムにより、バックアップ作業のオンライン化が進むほか、運用管理の負荷軽減も実現。さらに柔軟なリソースの追加も可能になり、増大していくデータ管理の効率化とコストの最適化につながる。

テープバックアップの運搬・保管費用が増大

日本の金融資本市場の基幹インフラとして重要な役割を担う東京証券取引所(以下、東証)。国内外における資金運用・資金調達を支え、金融資本市場の活性化に大きく貢献する。

市場利用者が安心して取引できる機会を安定的に提供するため、東証では市場インフラの利便性・効率性の向上や自主規制機能の強化に積極的に取り組んでいる。「例えば、市場取引の履歴を記録するシステムでは、データの保存期間に係る内規を制定し運用しています。データの種類によっては、数十年あるいは無期限に保管するものもあります」とIT開発部 調査役 情報システム担当の五十嵐倫洋氏は話す。

金融商品の多様化や取引の利便性向上、さらにグローバル化の進展などに伴い、保管すべきデータは増加傾向にある。市場に対して安全・安心な市場インフラを提供する東証にとって、BCP対策は必須の課題だ。

そこで東証では売買システム・相場報道システムなどの取引データを蓄積。そして、そのデータを基に統計データの作成や、市場動向の分析を行うためのシステムであるDWH(データウェアハウス)の更改にあたり、データのバックアップ方式を見直した。「現行システムでは、テープに記録したデータを遠隔地に保管することでリスク分散を図っています」とIT開発部 マネージャー 情報システム担当の木俣亜樹氏は話す。

しかし、バックアップデータは日次の差分データだけで30GB前後という膨大なもの。週次のフルバックアップになるとデータ総量は1500GB以上におよぶ。「これだけのデータをテープバックアップするのは大変な手間とコストがかかります。今後のデータ増大を見据え、リプレースや拡張を意識する必要のない利便性、運用負荷や資産の保有リスクを軽減できる点を評価し、テープの遠隔地保管からクラウド保管への切り替えを目指しました」と五十嵐氏は話す。

実績と信頼性に加えセキュリティを評価

東証が新たなバックアップシステムの基盤に採用したのが、IIJのクラウドサービス「IIJ GIO」である。

東証は2010年よりクラウド型Webセキュリティ対策「IIJセキュアWebゲートウェイサービス」を導入し、Webフィルタリングやアンチウイルスなどセキュリティ機能のクラウド化を実現。「資産リスクを負うことなく、最新かつ高度なセキュリティ機能の実装により、システムの安全性・信頼性を大幅に高めることができました」(木俣氏)。IIJ GIOを採用した背景には、既存システムでの高い実績と信頼性が大きく寄与している。

データセンターとしての機能も高く評価している。「取引データ蓄積システムは市場取引に関する重要データを記録するため、その保管場所であるデータセンターには極めて高い信頼性が求められます」と話す五十嵐氏。その点、IIJ GIOは国内有数のISPであるIIJが運用する堅牢なデータセンターを基盤とするクラウドサービス。情報セキュリティマネジメントの標準規格であるISMS、個人情報保護の適合性を評価するプライバシーマークなどの公的認証に加え、SSAE16 Type2の報告書を受領して、内部統制の品質や信頼性を高めている。「高度なセキュリティ基準に準拠しており、信頼性の高いデータセンターで安全・安心にデータを保管できると判断しました」と五十嵐氏は語る。

BCP対策を強化し運用管理の負荷も軽減

東証は東西にあるIIJ GIOから西日本の設備を活用し、東日本にある自社内の取引データを自動で遠隔バックアップする仕組みを構築。2011年11月より運用を開始した。「要件定義から、短期間で運用を開始できたのはクラウドならではのメリットです」と五十嵐氏は評価する。

利用期間は5年を想定。当初は5TBで契約し、データ量の増大に応じ、40TBまで拡大することを見込んでいる。保存するデータに関しては、自社のシステムで暗号化を施した上でIIJ GIOにバックアップする仕組みを構築し、情報セキュリティレベルをより高めた。

現在、東証ではバックオフィス系業務システムの再構築プロジェクトが進行中だ。そのカットオーバーを機に現行のテープバックアップを刷新し、遠隔サイトへの自動バックアップの本格運用に踏み切る予定である。具体的な成果が見えてくるのはこれからだが、新たなバックアップシステムへの期待は大きい。

まず挙げられるのが、バックアップ作業のオンライン化を促進できる点である。「バッチ処理で必要なデータを遠隔サイトにバックアップできるので、これまで手作業で行っていたテープバックアップの作業が不要になります。バックアップ作業の効率化と可用性も高まり、BCP対策のレベルアップが期待できます」と五十嵐氏は話す。これに伴い、保管コストなども圧縮可能になる。「バックアップ運用にかかるコストの最適化にもつながります」と木俣氏は期待を込める。

運用管理の負荷軽減にも効果がある。自前でインフラを持つ場合は、データの増大に応じてサーバやストレージの追加が必要になる。「しかし、クラウドならハードウエアの調達・設定・検証などの作業が不要。データ量が増大しても、リソース追加の指示で対応できるので、運用管理の手間を大幅に軽減できます」(五十嵐氏)。

今後は進行中のプロジェクトの状況を見据えつつ、並行運用しているテープバックアップから遠隔バックアップへの移行を推進。バックアップ作業の効率化と可用性向上を図ることで、BCP対策の強化を目指す。

「その運用が定着し大きな成果が得られれば、ほかの業務でのクラウド活用も視野に入れられます。また統合効果を高めるには、インフラ全般にわたって最適化を考えていく必要があります。今後もIIJにはビジネス価値を高める新たな提案に大いに期待しています」と五十嵐氏は今後の展望を語った。

株式会社東京証券取引所様に導入したシステム 概要図

導入したサービス・ソリューション

お客様プロフィール

株式会社東京証券取引所
設立:1949年4月1日
資本金:115億円
従業員数:407人(2012年3月31日現在)
市場の公正性および信頼性を確保し、利便性と効率性の高い取引・決済インフラを提供することで、市場の持続的な活性化を目指す。具体的には上場制度や売買制度、清算決済制度などの企画・立案や監視など市場の秩序維持のほか、有価証券の売買や市場デリバティブ取引を行うための市場施設の提供、相場の公表などを行う。

株式会社東京証券取引所

※ 本記事は2010年10月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。

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