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三菱ケミカルシステム株式会社 様株式会社菱化システム

30,000超アカウントをカバーする大規模セキュリティゲートウェイをIIJのサービスインテグレーションで刷新

ITのコンサルティング、システム開発、運用・改善にいたる一連のプロセスを受託する菱化システム(現:三菱ケミカルシステム株式会社)。同社は、ますます悪質化していくセキュリティ脅威に対し、迅速かつ確実に対応可能な体制強化を行うため、ゲートウェイ型セキュリティサービスを導入。プラットフォームには、「IIJセキュアMXサービス」と「IIJセキュアWebゲートウェイサービス」をベースに、トータル30,000を超えるアカウントをカバーするセキュリティインフラの刷新やユーザの満足度向上、セキュリティ機器の大幅な削減などを実現した。

課題

  • インターネットセキュリティに対する技術力の向上
  • 増加を続けるインターネット設備のコスト削減
  • 続出するセキュリティリスクに対する確実かつ迅速な対応

効果

  • セキュリティ対策のプロフェッショナルによる最新技術を迅速に導入
  • オンプレミスで運用するセキュリティ対策機器の台数を1/2に削減
  • 脅威の動向をキャッチアップした最新のリスク対策をタイムリーに適用

導入前の課題

データは外部に出せないが、"機能"であればクラウドを活用できる

コンサルティング、システム開発、運用・改善など、ITの一連のプロセスを一括して受託する菱化システム。同社は、グループ及びグループ外の顧客企業の業務及びITシステムの効率化への貢献をミッションとし、幅広い課題に応えている。

しかしながら昨今、大きな懸案として浮上してきたのが、世の中で頻発している情報漏えい事件である。菱化システムの伊能秀樹氏は、「悪質化していく脅威を見据えて、インターネットセキュリティに関する技術力を早急に向上させる必要がありました」と話す。

同社のセキュリティ対策のスキームは、インターネットの水際で脅威を排除することを基本としている。具体的にはアジア、北米、欧州の3つのリージョンにインターネットへの"出口"を置き、その接点でセキュリティを守っている。しかし、オンプレミスで運用してきたWebゲートウェイ、メールフィルタなどのインフラは、1990年代の中頃から"増築"を続けてきたもので、これ以上のインターネット設備の増設はコストの観点から困難という事情もあった。

特に既存の迷惑メールフィルタは、察知した迷惑メールをエラーとして返すことしかできないという問題を抱えていた。ホワイトリスト/ブラックリストの設定・管理も、顧客からの依頼を受けて同社の運用側で一括して対応しており、タイムラグが発生してしまうことから、ユーザの不満を招きかねない状況にあった。

そこで同社が舵を切ったのが、外部のプロフェッショナルと手を組んだセキュリティインフラ刷新の検討である。伊能氏は、「お客様のデータは外部に出すことはできません。しかしながら"機能"については、むしろクラウドサービスを利用した方が、より迅速かつ低コストで効果を発揮できる可能性があると考えました」と話す。

選定の決め手

営業フェーズからアイデアを示し、テクニカルな相談にも対応

様々なベンダーから寄せられた提案の検討を重ねた結果、Webアクセスセキュリティを統合するIIJセキュアWebゲートウェイサービス、迷惑メールフィルタとして機能するIIJセキュアMXサービスといったIIJのゲートウェイ型サービスを選定した。

「ソリューションの適合性、経済性、妥当性に関する総合評価を行った結果、ベストと判断されたのがIIJの提案でした」と同社の秋山正人氏は話す。一方で、伊能氏がこのように続ける。「最新のセキュリティ技術への精通や、熟練ノウハウだけでなく、本当に重視したのは、『物事の進め方そのもの』です。IIJは営業フェーズから多くのアイデアを提示し、テクニカルな相談にも乗ってくれたので、パートナーにふさわしいベンダーだと信頼を感じました」

例えば、他社では既成のサービスメニューの範囲を超える要求への対応の確約はできなかったが、IIJではクラウドサービスだけにとどまらず、オンプレミス側のインフラに関しても、IIJプライベートクラウドソリューションをベースにした個別SIから運用のアウトソーシングまでワンストップで提供するなど、積極的な提案を受けた。「こうした対応力の差が、IIJを選ぶ上での決定打になりました」と伊能氏は話す。

結果、防御系の機能をクラウドに移行する一方、認証系の機能についてはオンプレミス側に新たに構築した仮想環境(プライベートクラウド)に残すなど、目的・役割に応じた切り分けを実施。適材適所の運用を実現した。

導入後の効果

オンプレミスの機器を1/2に削減し、コスト削減のメリットを顧客に還元

こうしてIIJをメンバーに加え、プロジェクトは2014年7月にスタートした。しかし、サービスインは同年12月であり、非常にタイトなスケジュールですべての構築作業を完了させる必要があった。また、ユーザから多様な要望が寄せられる中で、迷惑メールフィルタ機能の仕様が定まらず、最後まで二転三転するという困難もあった。

「最初から多くの苦労に直面しましたが、なんとか無事に着地できたのは、IIJならではの柔軟なサービス提供のおかげです」と秋山氏は振り返る。例えば、IIJセキュアMXサービスは、ドメイン単位での迷惑メールの振り分けやレポート配布などが可能。こうしたカスタマイズ性の高さが、多様なユーザの要望を吸収しながら納得を得ていく、最終的な落としどころになったという。

加えて、IIJセキュアMXサービスは、迷惑メールの隔離機能やホワイトリスト/ブラックリストのセルフ設定機能などを即時に適用できることで、これまでにない利便性を付加した。「操作方法の習熟が進むにつれ、必ずユーザの満足度向上につながっていくと確信しています」と秋山氏は語る。

また、Webゲートウェイ及び迷惑メールフィルタの機能をサービスに移行した結果として、オンプレミスで運用するセキュリティ関連機器の台数は従来の約1/2へとシンプル化/集約化され、大幅なコスト削減を実現した。「ユーザ数に合わせてコストを変動費化すると共に、拠点が増えた場合でもセキュリティ機器を新規に導入する必要はありません。脅威の動向をキャッチアップした最新のリスク対策を、"サービス"としてタイムリーに調達して適用できます」と伊能氏も大きな手応えを掴んでいる。

同社はIIJとのパートナーシップを更に深めつつ、今回のプロジェクトで実証されたクラウド活用のアプローチを、将来的にグローバルにも展開していく考えだ。

株式会社菱化システム様へ導入したシステム概要図

導入したサービス・ソリューション

お客様プロフィール

株式会社菱化システム(現:三菱ケミカルシステム株式会社)
本社:東京都墨田区押上1-1-2 東京スカイツリーイーストタワー
設立:1970年4月1日
三菱ケミカルホールディングスグループが掲げる"KAITEKI"の実現に向けて、現状の課題解決のみならず、理想の実現に向けた未来志向の"提案"を行い、ITで具現化していくことを使命としている。

三菱ケミカルシステム株式会社

※ 本記事は2015年3月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。
ただし、2017年4月の社名変更に伴い、一部、社名とロゴのみ変更しております。

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