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ナブテスコ株式会社 様ナブテスコ株式会社

SAPシステムを含む約200台のサーバを1年でクラウド化
運用アウトソーシングにより運用工数を大幅削減

モノを"動かす・止める"モーションコントロール技術を強みに、幅広い産業の発展に貢献するナブテスコ。同社はIIJ GIOコンポーネントサービス 仮想化プラットフォーム VWシリーズ(以下、IIJ GIO VWシリーズ)などを活用し、基幹業務を支えるSAPシステムのクラウド化とオンプレミスの集約化を実現した。狙いはシステムの運用負荷の軽減と柔軟性の向上。新たなプラットフォームはグローバル経営に貢献する同社のIT戦略の中で重要な役割を担っている。

課題

  • 基幹業務を支えるSAPシステムなどの運用管理が大きな負担
  • 長年の運用でシステムの維持管理コストが増大
  • ビジネス環境の変化に対応したシステムの柔軟性・拡張性の向上

効果

  • 自前の運用管理を脱却し、人材のコア業務への注力体制を強化
  • システムの見える化が進み、リソース配分の最適化が加速
  • 通信状況の分析などによるセキュリティレベルの向上

導入前の課題

運用管理の負荷を低減し、システムの柔軟性を高めたい

独自のモーションコントロール技術を活かし、鉄道・航空・商用車などの輸送分野から、産業用ロボット・建設機械・自動ドアなどの産業・生活分野に至る幅広い領域でビジネスを展開するナブテスコ。多岐にわたる同社の基幹業務にとって、ITシステムは重要な役割を担う。情報システム部の責任も重大だ。「SAPシステムで構築した基幹系システムやNotes・Active Directoryなどの情報系システムを24時間365日体制で運用管理しています」と同社の枝川文彦氏は話す。

これらのシステムは国内だけでなく海外拠点でも利用される。特に基幹系システムは止まることが許されないため、常に数名のスタッフが常駐しなければならない。「近年はビジネスにおけるITのカバー範囲が広がり、情報システム部に求められるニーズも変化しています。大切な人的リソースをノンコア業務から解放し、コア業務に注力できる体制を強化したいと考えていました」と枝川氏は課題を述べる。

オンプレミスのシステムは長年の運用で維持管理コストも膨らみ続けていた。構成が複雑化し、システムの増強・拡張にも多大な手間と期間を要する。「システムの柔軟性・拡張性を高めることも喫緊の課題でした」と同社の渡辺裕司氏は続ける。

選定の決め手

SAP認定の安心感とグローバル対応の運用サポートを評価

課題解決を図るソリューションに選定したのが、IIJのサービスである。IIJ GIO VWシリーズ、IIJセキュアMXサービスなどを中心に、セキュリティやネットワーク回りも含めてインフラとその運用をアウトソースするのが狙いだ。

これは同社が各社からの運用と基盤の提案を比較した結果、システム構築・運用を支援するコベルコシステムによる提案を採用したもの。インフラ系はIIJのサービスを活用し、運用系はコベルコシステムとそのパートナーであるIIJグローバルソリューションズ(以下、IIJグローバル)がサポートする。

決め手の1つは、IIJのクラウド基盤が独SAP社の認定をいち早く取得していたこと。この認定はセキュリティレベル、運用マネジメントレベル、基盤設備の堅牢性、サポート体制などの品質基準をクリアしたサービスに与えられるもの。コベルコシステムがIIJグループソリューションを提案に採用した経緯として、「IIJのサービスが高いサービスレベルとセキュリティを確保していることはもちろんですが、営業やエンジニアの方に質問をしても、レスポンスが早く、クオリティの高い回答をしてもらえました点も大きいです」とコベルコシステムの奈須野裕一郎氏は評価する。

高い柔軟性も重視した。IIJのサービスはオンプレミスのサーバをIIJ GIOと同じデータセンター内に収容できる。IIJ GIO(クラウド環境)への移行が難しいアプリケーション資産を個別ラックに収容し、構内LANで接続してIIJ GIOとシームレスに連携できるのだ。さらにIIJグローバルが提供するグローバルネットワークを活用することで、海外のITリソースの集約も可能になる。「SAP以外のシステムもアウトソースできる上、当社が求めるIOPS値22,000を確保したストレージインフラを整備するなど、当社の個別要件にも対応してくれる柔軟性の高いサービスが導入できることも強く後押しとなりました」とナブテスコの毛利浩幸氏は話す。

高い運用サポート力も大きな選定ポイントだ。コベルコシステムとIIJグローバルが提供する運用支援サービスは、グローバル対応のヘルプデスクで24時間365日体制のサポートを展開する。日本はもちろん、海外拠点からの問い合わせやトラブル対応も迅速に対処し、安定的なシステム運用を実現できる。さらに、運用環境・体制基盤を確立させ、同社のグローバル運用を支えている。「提案内容は当社の立場に立ったもので、画一的ではないきめ細かな運用が期待できると実感しました」とナブテスコの前田達佳氏は語る。

導入後の効果

コア業務への注力体制を強化し、システムの見える化も加速

同社は2014年7月からオンプレミスの移行プロジェクトをスタート。約500台のサーバのうち、SAPシステムや主要な情報系システムなど約200台のサーバをIIJ GIO上に集約し、2015年6月にプロジェクトを完了した。「難易度の高いSAPシステムを含む200台ものサーバを約1年という短期間でトラブルなく移行できたのは、プロジェクト全体をリードしたナブテスコの前田氏とコベルコシステムの奈須野氏、ならびにIIJの柔軟かつ的確なサポート対応のおかげです」と枝川氏は満足感を示す。その後、プレ運用や段階的な切り替え作業を経て、現在はIIJサービスを基盤とした本格的な運用アウトソーシングに舵を切った。

主要システムのIIJ GIOへの移行と、運用アウトソーシング活用により、同社は様々なメリットを実感している。

まず挙げられるのが、運用の効率化だ。システムの監視・保守・運用のための同社の社員工数を極小化し、貴重な人材がノンコア業務からコア業務に注力できるような体制に変わったという。

運用品質も向上した。これを支えるのが、サービスレベルの目標値を設定し常に改善を図る運用スキームだ。「この活動により、障害を未然に防ぐことが可能になり、障害発生件数も減少傾向にあります」とコベルコシステムの森本哲次氏は語る。国内にある東西2ヵ所のIIJデータセンターを活用することで、BCP対策も強化できた。

システムの見える化も進んだ。SAPシステムをクラウド化し運用をアウトソースすることで、リソースの利用状況やトラフィックの把握が可能になったからだ。リソース追加の投資判断のほか、セキュリティレベルの底上げに役立つという。「例えば、エンドユーザのインターネットの不正通信の検知や利用状況を分析し注意喚起することで、セキュリティリスクの低減につながります」(渡辺氏)。

クラウド化と運用のアウトソースにより、同社の情報システム部がビジネスに貢献できる可能性は大きく高まった。「IIJのサービスとサポートのさらなる向上に期待します」と語る枝川氏。今後はオンプレミスに残る既存システムのクラウド化と集約化を順次進め、グローバル経営と事業の成長に貢献するIT戦略をより加速していく考えだ。

ナブテスコ株式会社様へ導入したシステム概要図

導入したサービス・ソリューション

お客様プロフィール

ナブテスコ株式会社
本社:東京都千代田区平河町2丁目7番9号 JA共済ビル
設立:2003年9月29日
精密機器事業、輸送用機器事業、航空・油圧機器事業、産業用機器事業

ナブテスコ株式会社

※ 本記事は2016年3月に取材した内容を基に構成しています。 記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。

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