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アスクル株式会社 様

SaaS型最適購買システムの国内2極体制をIIJ GIOで実現。BCP/DR対策の大幅向上と共に、最適化で運用コストも30%削減。

間接材の購買業務をトータルサポートするアスクルの「SOLOEL」サービス。同サービスでは、顧客の最適購買を支えるSaaS型の購買システムにおけるBCP対策の強化を目指し、システムの再構築に着手。「IIJ GIOコンポーネントサービス 仮想化プラットフォーム VWシリーズ(以下、IIJ GIO VWシリーズ)」などを活用し、メイン/DRサイトという国内2極の運用体制を確立することで、BCP対策が大幅に向上した。クラウドのメリットを活かし、システムの柔軟性も向上。運用コストもおよそ30%削減できた。

課題

  • 顧客の最適購買を支えるSaaS型購買システムでのBCP対策の強化
  • 利用企業やトランザクションの拡大に対応する柔軟性の向上
  • SaaS型購買システムの運用工数及び運用コストの低減

効果

  • メイン/DRサイトの2極体制による運用で、BCP対策が大幅に向上
  • プラットフォームのクラウド化により、リソース増強のリードタイムを大幅に短縮
  • 煩雑な運用管理が不要になり、運用工数及び運用コストを30%削減

導入前の課題

BCP対策を強化すべく、新たな基盤が必要に

企業の購買代理人として間接材のすべてを"そろえる"ことを支援するSOLOEL。間接材購買の最適化を実現し、購買業務改革やコスト削減に貢献する。そのための基盤となるのが、SaaS型の購買システムである。

SOLOELは事務用品やOA機器などの「モノ」だけでなく、業務委託や出張チケットの手配といった「サービス」まで含めた最適購買を支援する。見積依頼から発注、検収、請求まですべてオンラインで処理できる。「幅広い間接材について適正な価格とサービス品質を担保する仕組みを提供することで、公正な購買習慣によるコストメリットと内部統制管理を実現。現場と経営のニーズを両立した購買リテラシーの向上に貢献します」とアスクル SOLOEL事業部の富山友貴氏は説明する。

顧客の購買業務を支えるSOLOELは、ミッションクリティカルなシステムだ。購買業務がストップすれば、円滑なビジネス運営が困難になる。「実際、東日本大震災をきっかけに、サービスの安定した継続性を求める声が日増しに高まっていました」と話す富山氏。

しかし、従来の仕組みは大手SIベンダーのシステムをホスティング環境で運用していたもの。「関東圏のみにシステムがあり、万が一の災害などによる事業継続性の確保が困難でした」(富山氏)。

柔軟性・拡張性の面でも課題があった。リソースの追加やサーバの増強に手間と時間がかかり、利用企業やトランザクションの拡大に柔軟に対応できなかったのだ。コスト負担の増大も懸念された。ホスティングの運用コストに加え、システムの拡張やBCP対策の強化には新たに設備投資が必要になる。「サービスの競争力を損なわず、安全かつ低コストでBCP対策を実現できるプラットフォームを求めていました」と富山氏は語る。

選定の決め手

実績に基づく安心感と高い運用力を評価

こうしたニーズを実現するため、同社は購買システムの再構築を計画。そのパートナーに選定したのがIIJである。

新システムのプラットフォームには柔軟性の高いクラウドの利用を念頭に検討を進めた。「IIJは多様なクラウドサービスを提供し、実績も豊富。その中で培った運用力、国内クラウドベンダーとしての安心感を評価しました」と富山氏は選定の理由を述べる。

しかも、IIJは国内最大規模のインターネットバックボーンを運用し、多様なニーズに応えるネットワークサービスを総合的に提供している。「クラウドだけにとどまらず、その運用に欠かせないネットワークやセキュリティまで含めたサービス選択性のバランスが優れています。充実したラインアップの中から最適なサービスを組み合わせ、クラウドのメリットを最大化できると判断しました」と富山氏は続ける。

こうしてSOLOELはシステム再構築の第1弾として「IIJ GIOコンポーネントサービス」を活用したDR(ディザスタリカバリ)サイトを構築。障害時の切り替えは「IIJ広域負荷分散サービス」で行う構成を実現し、IIJの関西圏データセンターにおいて2013年5月から運用を開始した。

その後、約半年間にわたり稼働検証を実施。トラブルなく運用を継続できたことから、メインサイトの再構築にも着手した。具体的にはアプリケーションをベンダー製品からLinux系ディストリビューションへ変更するとともに、インフラは「IIJ GIO VWシリーズ」を中心に刷新。サイト間接続には、IIJの各種クラウドサービスを接続する「IIJプライベートバックボーンサービス」を採用し、クラウドサービスを安全に利用できる環境を整えた。

導入後の効果

サービス継続性が向上し、工数とコストを30%削減

現在、SOLOELは関東圏及び関西圏のデータセンターでメインサイト/DRサイトを運用し、サービス提供を行っている。

導入の最大のメリットは、BCP対策が大幅に向上したことだ。「IIJのクラウド、ネットワーク、広域負荷分散サービスなどを組み合わせることで、災害時でもサービスを継続するBCP対策を国内のインフラで実現できました。クラウド及びそのネットワークやDNSまわりもIIJがワンストップでサポートしてくれるので安心です」と富山氏は満足感を示す。実際、稼働率も既存システムと同等以上のサービスレベルを維持。間接材の購買を支えるミッションクリティカルなシステムとしての要件を満たしている。

システムの柔軟性も高まった。以前はリソースを増強する場合、サーバの増設に1週間から2週間は見込んでおく必要があった。現在はクラウドのメリットを活かし、迅速なリソースの増強が可能だ。「リードタイムは5分の1程度に削減されています」(富山氏)。トランザクションの処理能力、夜間のバッチ処理能力も従来の環境より向上した。

新システムはインフラを持たずに済むため、煩雑な運用管理も不要になった。「従来のシングルサイトでの運用と比べれば、同等のシステムを関西圏にも用意し、2極体制としたので規模は大幅に拡大しましたが、運用工数、運用コストとも約30%削減できました」と話す富山氏。

IIJのサービスをベースにSaaS型の購買システムの基盤強化を実現したSOLOEL。今後はこの強みを活かし「モノ」と「サービス」のラインアップを更に強化。間接材購買の最適化を通じ、企業の競争力強化に貢献していく考えだ。

アスクル株式会社様へ導入したシステム概要図

導入したサービス・ソリューション

お客様プロフィール

アスクル株式会社 SOLOEL事業部
本社:東京都江東区豊洲3-2-3 豊洲キュービックガーデン
設立:1963年11月
資本金:208億100万円(2014年5月20日現在)
オフィス用品通販のパイオニア企業であるアスクルが、主に大企業を対象とした間接材購買サービス「SOLOEL」を展開。19企業グループ(2014年2月末時点)で利用されている。更に、購買業務の一括代行サービス、戦略的な調達・購買の実現を支援する購買改革コンサルティングサービスなども提供している。

アスクル株式会社

アスクル株式会社 SOLOEL事業部

※ 本記事は2014年8月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。

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