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2010年度IIJグループ入社式 社長挨拶(抜粋)

2010年04月02日
株式会社インターネットイニシアティブ
株式会社ネットケア代表取締役社長 鈴木 幸一

入社おめでとうございます。

本日4/1から、会社は新年度に入ります。皆さんがIIJに入社したことは、役員席に座っている私どもにとっても、たいへん喜ばしいことでもあります。

先ほど、一人ひとりに辞令をお渡ししながら思いましたが、皆さんびっくりするくらい痩せていらっしゃる。役員席に座っていて痩せている人は、ほとんどいません。社会人を何年もやりますと、様々な点で肉がついてくると同時に、頭の中も汚れて余計な肉が付き、冴えなくなってきます。恐らくそれが社会人ということなのでしょうが、皆さんには、体はもう少し太っていただき、しかし精神はそのままで冴えたところをどんどん伸ばしていってほしいと考えています。

私が、インターネットのコンセプトに触れたのは、もう40年も昔のことですが、今現在でもコンセプトそのものはあまり変わっていません。一つひとつ何かが実現されるたびに、とても大きく世の中の仕組みが変わってしまう面白さが、インターネットにはあります。IIJは、設立から18年経ちますが、日本においてインターネットのあらゆるサービスのプロトタイプを作ってきた会社です。例えば、ある一人の人間が何か新しいことを考えたとして、それを形にするような仲間と世の中に広めていく役割の人がいれば、世界を大きく変えられます。IIJは、そのようなことを実現しやすい会社です。皆さんはそういう世界に入りました。

IIJは、将来インターネットが情報通信の基盤になることを、猛信というくらい確信した数人の技術者が集まって設立されました。つまり、「志」というピュアなところから出発した会社です。しかし、インターネットが社会に広がり、多くの人に使われるようになりますと、会社を大きくしていくという邪な心も増え、それが会社を成長させる「野心」にもなります。ピュアな志だけでやっている会社は、発展していきません。会社を成長させるためには、設備投資や技術開発もしなければいけません。しかも、18年もリーダシップをとっていると、IIJが方向性を出すことで、世の中が動いてきた面もあります。このような背景のなかで、IIJは、千数百人規模の会社へとなりました。設立初期にいた人たちとは違う環境のなかで育てられた若い方たちが、会社の発展に寄与していくことで、日本のインターネットの品質や信頼性を高めていく―IIJはこのような段階まできました。志を実現するにも、野心を実現するにも、スケーラビリティが必要となる段階にIIJはきています。小さな組織で集まり、ちょっと儲けるということだけでは、IIJが持つ社会的使命も果たせませんし、将来的な展望も拓けません。では、個人としてどうすべきかと言いますと、はじめは役割も限られていますが、それぞれの役割のなかで世界を変えようといった野心や邪心を持ちながら育ってほしいと思います。

この業界に古くから関わっている人間と若い方々、どちらが将来を背負っているかと言えば、当然若い皆さんです。年月が経つと知識も経験も蓄積していきますが、どうしてもその過去に捉われてしまいます。過去の延長上に自分はないと思っていても、やはりその延長上で物事を判断して、実践していくことが多いです。そのような経験や知識、ノウハウだけで、世の中を動かせると言うと、そうではありません。やはり皆さんのような若い方に、世の中を変えてみたい―そういった志を持っていただかないと、会社はなかなか成長していきません。会社は異分子が入ることで絶えず成長するわけで、同じような人間が、ずっと同じようなことをやっていますと、ずっと同じ会社です。会社にとっては、新しい能力の人たちが入ってくれることによって、新しく発展する機会が出てくるのです。実現されるのは今日、明日ではないかもしれませんが、昨年入ってきた人たちと君たちは確実に違いますし、ここにいる役員とはもっと違います。私たちの過去の経験やこれまでやってきたことを、さらに発展させるためには、皆さんの新しい発想や考え方が必要になります。

今、経済状況が良くないなかで、日本そのものが沈没しそうな状況ですが、まだまだ世界の10%弱のGDPを持っているということで言えば、日本は非常に豊かな国と言えます。ただ、どうして皆こんなに落日感があるのかというと、あと10年もすれば高齢化社会ということで、高齢者が皆さんのお金に負担されるようになり、若い人たちはうんざりしています。つまり、どうもこの国はダメなんじゃないかという一般の風潮が、学生さんにも影響して、皆さんもどこかで何となくシュリンクしている発想があるかもしれません。

しかしインターネットに関して言えば、まだまだようやく出発点です。出発点というのは、かなり如何わしいことでも通用します。クラウドサービスというものをIIJでも始めましたが、世の中はこれからクラウドだということで、そういうものを構想してサービス化すれば、多くのお客様の関心が集まります。そういうなかでもこのような事業をどこか冷やかに見る目を持ち、何かおかしいという意識をどこかで持ちながら考えていかなければならない。そこが会社で働くという一番のおもしろさです。皆さんは、こういうことを今聞いてもわからないと思いますが、自分が作っているもの、運用しているもの、売っているものについて、熱烈に愛すると同時に、どこかでそれがおかしいのではないかという気持ちを持つことで、新しい技術開発や新しい手法、新しい売り方にも繋がっていくのです。将来を考えますと、年を取っている人たちから吸収しながらも、激しい考えをどこかで秘めながら、最初の数年間をへこたれずに頑張り、IIJという会社で、新しい成長が見えるような形で色々なことをやっていただきたいと思います。

IIJはあまり人が辞めません。今はどんどん転職をしていく時代ですが、ひとつのところでじっくり育てていき、育てた人たちで会社を伸ばしていきたい―というのがIIJの基本的な経営方針です。色々な悩み事も出てくると思いますが、そうしたときに少し遠くから見て自分と距離をとれば、乗り越えられると思います。皆さんの才能や能力を将来どれだけ伸ばすことができるかが、会社の将来を決めていくと言っていいほど、皆さんの新しい能力を渇望しています。そういった期待に、ぜひ応えていただき、自分を大切にして、会社という場で人間をどんどん大きくしてください。10年経ったときに、体が大きくなるだけではなく、人間のあらゆる器が大きくなるように才能を伸ばしてほしいです。会社としては、皆さんの能力が伸びるように全力をかけたいと思いますが、やはりどこかで不備はあるでしょう。皆さん同じ性格ではありませんので、それぞれの方にできるだけ合ったような形で能力を伸ばしていただきたいと考えていますが、色々齟齬もあるでしょうから、そういうときは、人事や上司に相談をしていただきながら、続けてほしいと思います。

ぜひ、皆さん一人ひとりの成長が会社の成長を支えるという意識を持っていただき、できるだけ努力して頑張ってほしいのと同時に、学生と違った人間関係ができるので、新しい土壌で芽が出るように、できるだけ早く環境に慣れて、楽しい場であるという認識を持ってもらいたいです。

一緒にがんばっていきましょう。宜しくお願いします。

報道関係お問い合わせ先

IIJグループ 広報部

〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-105 神保町三井ビルディング


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