IIJ.news vol.86 -Live Talk(インタビュー)
流れを読み、人を育む経営者. 1
ゲスト:クオンタムリープ株式会社 代表取締役 出井伸之氏
- 出井伸之(いでい のぶゆき)氏プロフィール
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1937年東京都生まれ。60年ソニー入社。05年まで同社の会長兼グループCEOを務める。現在は、同社アドバイザリー・ボードの議長。06年にクオンタムリープを創業し、代表取締役に就任。アクセンチュア、百度(Baidu)等の社外取締役や早稲田大学評議会議長などを兼務している。
かつてはソニーの顔として、そして現在は、クオンタムリープ(「非連続の飛躍」という意味)の代表として、世界の舞台で活躍する出井伸之氏。ここでは、人材育成の秘訣や幅広いビジネスシーンに対する展望などを、グローバルな視座からお話しいただいた。
(聞き手:株式会社インターネットイニシアティブ 代表取締役社長 鈴木 幸一)
鈴木:いまも海外には、頻繁においでになりますか。
出井:今月(2008年2月)は3回です。
鈴木:お若いですね。
出井:飛行機でよく寝られるだけですよ。(笑)
鈴木:海外、そして日本の企業をご覧になって、印象的な相違点はどのあたりでしょうか。
出井:いま、アクセンチュアの役員を務めているのですが、彼らにいつも驚かされるのは、人事や社員教育、経営に至る全てを"プロセス化"しているところです。インターナショナルに通用する「プロセス」に置き換えている。
日本人は「マニュアル文化」を馬鹿にしがちですが、さまざまな手順を定型化していく「プロセス文化」も基本的には同じことです。今日、エクセレント・カンパニーと呼ばれている企業は、このプロセス発想を上手に使っていると思います。
鈴木:しかし、それが行き過ぎると、面白いポジションに立てる人とそうでない人が、明確に分かれてしまいませんか。
出井:働いている人が面白いかどうかは、全く別問題ですね。
ちなみに、IIJさんはいい意味で、プロセス化されていない会社でしょう(笑)。そこが大きな魅力になっている。
鈴木:ほめられているのでしょうか。(笑)
出井:プロセス化が進んでいない分、個人の能力を発揮できる余地が残されている。
もっと正確に言うなら、面倒見のいい方が、社員ひとりひとりの"働くプロセス"をきちんと管理しているのでしょう。それは要するに「自由にやっていい」という考え方であって、そうしてあげると結果的に"人が育つ"のです。
鈴木:各人のプロセスが構築されるわけですね。
しかし、いまお聞きしたようなプロセス文化は、日本の企業には根付きにくいのではないでしょうか。なぜならその必要性を感じさせないほど、コミュニケーションが行き届いている。
出井:それは日本が小さくて、同じ言語で仕事をしているからですよ。「分かるでしょう」で通じてしまう。
しかしいっぽうで、そこが海外で成長できない理由にもなっている。プロダクトはグローバルだけど、人材やメソッドはローカルのままです。
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