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コラム|Column

中国語の名前をどのようにつけるのか?

外資系企業が中国市場に進出する際、ほとんどの会社が現地法人の社名・製品名の中国語表記を決めますが、その決め方に特に一定のルールがあるわけではなく、各社一様です。

一番多いのは発音が近い漢字を使うという方法ですが、その場合、発音を再現することを目的に漢字を選ぶので、漢字の並びには特別な意味はありません。その次に多いのは、企業名や商品の持つ意味に近い漢字を使う方法ですが、音が近い漢字と意味が近い漢字の両方をうまく組み合わせて使う場合もあります。

いずれにせよ、日本語と中国語は一対一で対になっているわけではないので、音を重視するあまり適切でない漢字を使ってネガティブなイメージを連想させてしまったり、組み合わせが不自然だったりする場合もあるので、中国語表記を検討する担当者は人知れず苦労されているものと思います。

本記事では、ほんの一部ではありますが社名の中国語表記の事例をご紹介いたします。

代表的な日本企業の中国語表記は?

まずは日本企業を例に、日本人にも中国人にとってもメッセージ性の良い中国語社名表記を挙げてみます。

・キヤノン 佳能
・イオン 永旺
・サントリー 三得利
・ユニクロ 優衣庫
・ビッグエコー 必愛歌
・レクサス 凌志、雷克薩斯

サントリーは、非常に良い印象を持つ漢字を使っている事例の一つで、「三者がともに利益を得る」ということで中国の消費者からも高く評価されています。また、社名ではありませんがコカ・コーラ(可口可楽)も非常にうまい中国語名として知られていて、おいしい・口に合うという意味の漢字を使い、中国の消費者に広く名前が浸透しています。

ITベンダーの社名表記は?

次に、主要ITベンダーを見てみましょう。Red Hatのように誰にでもわかりやすい例もありますが、先にあげた日本企業名よりもわかりづらいです。

・Google 谷歌
・Amazon 亚马逊
・Microsoft 微軟
・Cisco 思科
・Red Hat 紅帽
・Oracle 甲骨文
・Intel 英特尔
・HP 惠普
・Symantec 赛门铁克
・DELL 戴尔
・ヤフー 雅虎
・Facebook 脸書
・IIJ 艾杰

以前は、外国企業が社名や製品名に中国語名をつけることは当たり前であったようですが、IT企業の場合、社名の中国表記はあるものの、Salesforceなどのように世界的に知られたブランド名や製品名であれば、そのまま英文表記を使っている場合もあるようです。

主要なIT用語の中国語表記は?

最後はクラウド関連で使われる代表的なIT用語の中国語名を並べてみました。

  • ・雲计算(クラウドコンピューティング)
  • ・私有雲(プライベートクラウド)
  • ・公有雲(パブリッククラウド)
  • ・混合雲(ハイブリットクラウド)
  • ・基础设施即服务(IaaS)
  • ・软件即服务(SaaS)
  • ・平台即服务(PaaS)
  • ・服务器(サーバ)
  • ・虚拟化(仮想化)
  • ・操作系统(OS)
  • ・存储(メモリ)
  • ・硬盘(ハードディスク)
  • ・数据中心(データセンター)

これらの中国語表記は、あくまでほんの一例ではありますが、日本語と照らし合わせてみていただくと、何か面白い発見があったり、意外な気付きがあるかもしれません。 ぜひご参考にしてみてください。