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コラム|Column

世界最多の島しょを抱える国、インドネシアへ

2015/07/31

IIJ GIO海外5拠点目のローンチイベントの様子をお伝えします。

この写真は台北?シンガポール?バンコク?

この写真は台北?シンガポール?バンコク?

ここはジャカルタです。赤道にまたがる1万5000もの大小の島により構成され、近年急速な経済成長で世界に注目されている、インドネシアの首都です。

インドネシアの今

国際協力銀行が実施した日本の製造業対象のアンケート調査(2013年)では、中期的有望事業展開先国として、92年から首位を継続してきた中国を超えて、 初の首位にランクされたインドネシア。日系企業にとっては「チャイナ・プラス・ワン」戦略の重要対象国であり、人口も多く、しかも若年者がその多くを占めています。マレーシアより労働コストが低く、タイより政治が安定していて、かつASEAN最大の人口(2.5億人)を有する国であることが、同国市場をターゲットとする日本企業 (サービス業も含む)にとって大きな魅力です。これまでは、自動車やバイク、家電製品といった重工業分野が全体市場を牽引しているイメージですが、富裕層・中間層の拡大につれて、王子製紙・ユニクロといった消費財メーカーや、無印良品・イオンモールといった小売業の進出が目立っています。

インドネシアではまだクラウドベンダーが少なく、ローカル企業を除いて、インドネシア国内でクラウド基盤を持つ日系ベンダーはTISとIIJのみです。 クラウドの代表格であるAWSとAZUREの基盤はシンガポールにあるため、マラッカ海峡に隔されたインドネシアから利用する場合、様々な観点から快適に使えない危険性があるので、注意が必要です。

Biznet GIO Cloud ローンチイベント開催

IIJでは去る5月25・26日、 IIJの海外5カ国目となるクラウドサービス「Biznet GIO Cloud」の開始に合わせて、インドネシアでお披露目イベントを実施しました。今回パートナーシップを組んだBiznet社はインドネシアでは誰でも知っている民間では最大手の通信会社です。インドネシア国内で大規模な光回線網とデータセンターを持つほか、ケーブルテレビ局の運営や都心部を中心にWifiサービスも提供しています。ジャカルタの市内ではBiznetの看板をあちこちで見かけるほどです。

ホテル前に並んだお祝いの花輪

まず5月25日は、IIJ主催の日系企業向けのエクゼクテイブパーティーを行いました。在インドネシア日本国大使館の谷﨑泰明大使、東南アジア諸国連合日本政府代表部 相星孝一大使を含め、大手日系企業(金融、商社、製造業、サービス業など)のお客様にご参加いただきました。ご来場のお客様は20~30年前からインドネシアに進出している企業の方ばかりで、政府官僚による汚職問題や長期にわたる政府の強権支配を目の当たりにして、インドネシアの経済発展に消極的な考えをお持ちの方も多かったようです。しかし、昨年7月に庶民派のジョコ・ウィドド氏が大統領に当選し、汚職問題とインフラ不足の早期解決や GDP成長率を将来的に7%までに引き上げることを宣言したことで、これからのインドネシアに大きな期待を抱いているようです。

記者会見の様子
(左から 勝社長、鈴木会長、
Biznet CEO Mr.Adi Kusma,
Biznet GIO VP Mr.Andre Jenie)

続いて5月26日は、Biznet主催のローンチイベントが行われました。イベントに先立って行われた記者会見では50名ほどの記者が集まりました。記者会見の会場は、日本よりもはるかに豪華なもので、私も含めた日本から出張のスタッフはとても驚きました。IIJ社長の勝からIIJ グループについてのプレゼンテーションをした時に、現地の記者達は真剣にメモを取っていた姿が印象的でした。日本の技術をうまく取り入れて生まれたこのクラウドサービスが、インドネシアの発展 にとって新しいエンジンになれることを期待しているかもしれません。

Biznet主催ローンチイベント 乾杯式の様子

その後のローンチイベントは、まさに東南アジアスタイルそのものでした。バンドと美人MCが会場の雰囲気をもりあげ、およそ300名のお客様が来場されて、大盛況のうちに終了しました。イベントの中盤には、「Biznet GIO Cloud」の主要メンバーが壇上に呼ばれ、乾杯式(Toast Ceremony)を行いました。

最後に

イベント翌日には、日系の通信者や地元紙など40社を超えるメディアが、ローンチイベントの様子を報道してくれたおかげもあり、Biznet GIO Cloud のパブリックサービスのお申込が急増しています。プライベートサービスも続々と案件が決まっていて、日系企業からのお申し込みもありました。現地駐在員の方のお話を聞くと、やはり言語・文化・ビジネス慣習の面で異なる点が多く、進出初期段階の企業にとってメールサーバやファイルサーバなどのITインフラを自社で調達・構築することは非常にハードルの高いというご意見が多くあります。Biznet GIO Cloudをご利用いただければ、スピーディーで手軽にビジネスを立ち上げることができます。IIJだからこそ提供できる品質とBiznetが持つネットワークは、お客様にとって最大なメリットになると考えています。

Biznet GIO Cloudはサービスラインナップの充実や、Biznet社とのマーケテイング分野での協力を通じて、さらに今後ビジネスを拡大していく予定です。IIJ は日本NO.1クラウド事業者だけではく、インドネシアでもNO.1クラウド事業者を目指していきます。